睡眠前の大麻使用はどのような影響を与えるのか?
近年、大麻の合法化が盛んになり、睡眠のために大麻を使用する人たちが増えてきています。なぜなら睡眠障害は私たち現代人にとって最も一般的で苦痛な問題なのです。
事実、アメリカ睡眠協会によると、5000万人から7000万人のアメリカ人が睡眠障害に苦しんでいます。さらにアメリカの成人の約10%が、慢性的な不眠症を患っています。
今回は、就寝前の大麻の喫煙がどのように睡眠を助けるのかをしていきます。
大麻については以下の記事で詳しくまとめています。
⇒大麻とは?成分や植物としての「特徴」「効果」「法律」についての【完全ガイド】
大麻を吸うと眠くなる?
まず第一に、どのような種類の大麻を使用しているかによって異なります。
- インディカは、テルペン、ミルセンが高く、リラックス効果がある。
- サティバは、テンションが上がり、活動的になる。
THCとCBDが、最も一般的に話題に上がっているカンナビノイドの一種ですが、実は3番目のカンナビノイドがあることはご存知でしょうか?
それは CBN(カンナビノール)です。
1995年に行われた研究では、CBNが睡眠を長引かせると同時に発作を抑える効果を持っていることが明らかになりました。
CBNは、THCが分解されたものであるため、劣化した大麻に含まれています。CBNは、効果的な睡眠補助薬と言われていますが、THCやCBDには、睡眠に効果がないわけではありません。
THC、CBDもCBNと同様に、睡眠補助薬としても使用されています。大麻は、人により、摂取量に差があるため、自分に合ったCBD、THC、CBNの正しい比率を見つけることがとても重要です。
就寝前には、鎮静効果があり、眠りを誘うテルペンが含まれている大麻が推奨されています。また、大麻に含まれる、テルピノレンとフィトールは、それぞれ体をリラックスさせ、痛みなどもやわらげる効果があります。
以下は、就寝前におすすめな大麻の品種です。
- God’s Gift
- Northern Lights
- Tahoe OG Kush
- Grandaddy Purple
CBNに関しては以下の記事で詳しく解説しています。
⇒大麻の主成分の1つのCBNって何??CBN(カンナビノール)の知られざる効果を解説!
睡眠前に大麻を使用するメリット
ハイの状態での睡眠は、いくつかのメリットがあります。1つ目は、大麻は、寝つきが良くなります。
- 不眠症に苦しんでいる
- 寝つきが悪く悩んでいる
上記のような場合は、就寝前に大麻を吸うことは、効果的でしょう。大麻は、ストレス、不安感、痛みなど、人々が夜中に起きてしまう症状の多くを軽減するため、眠るのに役立ちます。
これらの症状は、睡眠不足により悪化することが多く、不眠症への負のループが生じます。事実、腰痛は睡眠を妨げる原因の1つです。大麻は、腰痛などの痛みを軽減し、リラックスすることができます。
このため、痛みにより睡眠を妨げられず、より良い睡眠を得ることができます。睡眠心理学者のDeirdre Conroy氏がThe Conversationの記事で指摘しているように、唯一の注意点は、睡眠のために大麻の使用することは、人によって異なるという事です。
彼女は以下の様に述べています。
不眠症の患者を何百人と治療してきましたが、その経験の中で、睡眠のために大麻を使用することは、睡眠だけではなく、うつ病や不安感に苦しんでいる人も助けることができる。
【大麻と夢の関係性】大麻はレム睡眠を阻害してしまう?
2008年の研究により、大麻がREM(眼球の急激な動き)を軽減することが明らかになったためです。夢は、レム睡眠中に発生するので、就寝前に大麻を吸う人は、レム睡眠の時間が少なくなるため、夢を見ない人が多くなるようです。
しかし、Henry Ford Health Centerの睡眠専門家であるTimothy Roehrs博士は、以下の様に述べています。
「大麻を使用すると、レム睡眠が減るというのは確実ではないかもしれない。大麻がレム睡眠に影響を与えるかどうかについての文献は非常に少なく弱く、曖昧です。いくつかの研究では、レム睡眠を抑制することが示されていますが、また別の研究ではそうでないことも記されています。」
多くの原因がありますが、主な原因は、レム睡眠が人々のその日の考えや行動をまとめて、将来の計画を立てるのを助けているともいわれています。どれも決定的な証明はされていません。
つまり、たとえ大麻がレム睡眠を低下させても、それは有害である場合もあります。大麻と夢が関連しているもう1つの理由があります。それは、大麻を定期的に使用している人の場合、目覚めたときにおそらく見た夢の多くを覚えていないことです。
一方で、定期的に大麻を使用して、その後大麻の使用をやめたとき、夢を頻繁に見るようになることも多いようです。この現象は、レム睡眠への影響と関係があると言われています。
睡眠の専門家で神経科医のHans Hamburger博士は、この現象を、レムの「リバウンド効果」と呼んでいます。しばらくの間、特定の現象を抑制する薬を服用していた場合、その薬の使用を中断すると、その抑制されていた現象がさらに強く出ます。
レム睡眠は、大麻により抑制されていますが、使用をやめた最初の方は、抑制されたものが戻るため、頻繁に夢を見るようになりやすいということになります。
PTSDで不眠症に苦しんでいる人のための大麻
大麻がレム睡眠を抑制するとこは、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を持つ人々にとって実際とても有益です。実際、2008年に行われた研究では、大麻がPTSDを持つ人の睡眠を助けることがわかりました。
PTSDは、不眠症になったり、恐ろしい悪夢を引き起こす可能性があります。THCが多く含まれる大麻は、レム睡眠を抑制します。PTSDを患っている人にとっては、悪夢を減らすため、より良い睡眠を取れることを意味します。
大麻エディブル(食用大麻)は睡眠にどのように影響するのか?
大麻を吸うことは、最も即効性があり、高い効果を体に取り入れます。睡眠のために大麻を使用しようとしている人のために様々な大麻の摂取方法があります。多くの人が大麻エディブルなどを就寝前に使用していますが、他にも大麻オイルなどにも目を向けています。
大麻エディブルは、消化に時間がかかるため、睡眠時間を延ばすのに最適です。大麻エディブルは、喫煙と異なり、消化され作用するのに約2時間ぐらいかかります。
しかし、一度効果を感じると、喫煙した場合と違い、大麻の影響はずっと長くなり、最大で8時間もハイの効果が続くことがあります。そのため、大麻エディブルは、人々が眠り続けるのに非常に効果的だと言えます。
この効果を最大限発揮するようにするには、就寝する2−3時間前に大麻エディブルを食べることです。大麻茶などの大麻ドリンクは、大麻エディブルと比べて早く効果が出るので、食用と同様に就寝前に最適です。
まとめ
また、大麻の成分が含まれている入浴剤のように、他にも様々な就寝前にリラックスすることのできる大麻製品が開発されています。
どのような方法で大麻を使用してたとしても、就寝前の大麻の使用は、リラックスでき、快適に睡眠することができるでしょう。
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