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”大麻の歪められた真実” 『大麻=麻薬』から正しい認識に変わる日 高樹沙耶さんインタビュー

先進国で次々と合法化されている医療大麻ですが、最近では、日本でも大麻解禁についての議論が以前に比べてオープンになりつつあります。それでもまだ、多くの日本国民は、「大麻=ドラッグ」というイメージを持っているのが現状でしょう。

元女優で、大麻取締法違反で逮捕された経験を持つ高樹沙耶さんは「メディアが何十年も大麻は、麻薬だというキャンペーンをやり続けてきた事で形成された洗脳は根強く、真実よりも洗脳の力が勝ってしまうという事には、恐ろしさを感じました。」と話しています。現在は、石垣島でエコスタイルロッジを経営する傍らで、SNSやイベントにて大麻についての情報発信を続ける彼女にインタビューをしました。

大麻との出会い

‐はじめに、大麻を知るようになったキッカケについて教えてください。

私が若い頃に、サーファーブームというのがあり、彼らの中では大麻がとても流行っていました。その時、一度もらって吸った事があるのですが、その時は、恐怖の方が勝ってしまい。一度きりで見切りをつけて、以後、自分の人生には関係のないものとして考えていました。その後、30代の中頃から女優業の傍ら、環境問題にも取り組むようになったのですが、海外の環境活動家との交流を通じて、大麻の、日本では伝えられる事のない真実を知るようになったのです。

私は、地球環境の中でどう適応して生きていくのかという事を、自分なりに模索してきたのですが、そのためには、大麻は、農業や産業として、正しく活用すれば人々の生活の質を上げる資源になると考えるようになったのです。近年は、石油由来のプラスチック製品による環境汚染が問題になっていて、プラスチックの微小な粒子であるマイクロプラスチックの生態系への影響も深刻なものとなっています。大麻草由来の繊維は、多くのプラスチック製品を代替できる他、大麻草は一年草であるため、二酸化炭素吸収効率も良く、温暖化対策としても非常に有用です。

持続可能な社会が求められている中で、大麻はそれに最も適した植物であり、うまく共存していかなければならない植物だと考えから大麻合法化の活動に傾倒していくようになりました。また、大麻は、中国の神農本草経には上本(最高級の薬)として記載されていたり、日本でもぜんそくの薬として売られていた時代がありましたが、1963年に、イスラエルのラファエル・メラコーム博士により大麻からTHC成分が同定された事で、医療大麻の研究が大きく進みました。今では、多くの医療大麻製剤が開発されています。

-その医療大麻合法化のためにどのような活動をしてきましたか?

沖縄の整形外科医の先生が2015年に臨床カンナビノイド学会という学会を設立したのですが、大麻について医学的なエビデンスベースで伝えるには専門家の方々の力が必要なので、私も広報としてお手伝いさせていただいていました。この学会には、昭和大学薬学部教授や、星薬科大学薬物治療学教室の先生も参加しており、東洋医学や代替医療を模索している先生たちの間でも、医療大麻の研究の動きは出始めていました。

他にも、様々な活動家が大麻合法化に向けた活動を続けてきたのですが、政治に働きかけないと物事は進まないという事で、当時、参議院選挙を控えていた荒井広幸さんに相談したところ、国会で医療大麻に関して議論を始める事を公約に取り入れてよいとの回答を得たのです。そうして、選挙活動の応援を始めたのですが、ある日、新井さんから「高樹さんの訴えなのだから、高樹さんも立候補してみませんか?」と参議院選の立候補を勧められたのです。

始めは、自分の人生でそんな瞬間が来るとは思ってもみなかったですし、躊躇したのですが、芸能人という事もあり、当時は、そこそこ知名度があったので、大麻の有用性を広めるために2016年5月10日、第24回参議院議員通常選挙に新党改革より東京都選挙区で出馬しました。そして、2週間、街頭演説で医療大麻について叫びまくりました(笑)

メディアによる過剰報道とSNSバッシング

ビデオカメラ マスコミ

-当時の大麻に対する風当たりはどれ程のものでしたか?

当時は、今よりもずっと風当たりが強かったです。海外でも医療大麻の合法化が進んだのは2017年頃からなので、私が立候補した当時は、まだまだ、日本のメディアでも取り上げられる事はなかったですし、周囲の反応も、ものすごく冷たかったですね。

一方で、選挙活動を通じて大麻について肯定的な人も結構いるのだなと感じました。私が街頭演説をしていると、背中を向けながらさりげなく、ジェスチャーで応援の意思を伝えてくれたり、ベンツで横付けした上品なおばさんが「応援しているわよ。」と声をかけてくれたりと、人前では言わないけれど内心は肯定的だという人は、思っていた以上に多いと感じました。

その後、2018年頃からは、大麻産業は、世界的にはグリーンラッシュと言える程の、盛り上がりを見せるようになり、日本でもCBD産業が成長してきた事で、経済系、ビジネス系のメディアでも大麻が取り上げるようになりましたね。

しかし、2016年に大麻取締法で逮捕されてから、大麻合法化の活動の表舞台からは、身を引く事になります。芸能人が旬な時は、メディアに沢山でるので注目を集めますが、その人自身を信用する事ではありません。逮捕の後、私の信用は地に落ちました。それまでは、同意してくれてた人も離れていき、SNSで発言しても「犯罪者が言うな」と一蹴されるようになり、啓もう活動の第一選からは身を引くようになりました。

現在は、石垣島で虹の豆というキャンピングロッジを経営しています。沢水で引いたシャワーを浴びてもらい、シャンプーなどのアメニティもありません。Wi-Fiもないのでデジタルデトックスには最適な環境です。エコロジーに関心のある方や、自然が大好きな方にご利用いただいています。幸いな事に、海外の利用者の方も多く、どうにか成り立っています。

―逮捕当時の事を語って頂けますか?

逮捕される事となった日の朝、数名の捜査官が私の自宅に来て、捜査令状を提示した後、20人ほどの捜査官が一斉に自宅に入ってきました。その時、何故か、テレビのカメラも入っていて、自宅から警察車両に移動するシーンや、石垣島から那覇空港へ護送される映像がほとんどの曲で放送されていました。取り調べ中、私は、一切、自分のものではないと主張を続け、同居人も自分のものだと主張していました。大麻取締法に使用罪はなく、同様の案件では、90%以上不起訴になると言われていたのですが、残念ながら私の訴えは聞き入れられる事はありませんでした。

先日、田口淳之介さんと小峰麗奈さんが逮捕された時、逮捕の瞬間をマスコミに流した事が国家公務員法(守秘義務)違反にあたるとして、厚生労働省関東信越厚生局麻薬取締部が告発されています。私も同様に、逮捕時の映像が各メディアによって報道されましたが、当時の私は、3か月にわたる拘束と4回の裁判で心身共にも疲弊してしまい、控訴して戦い続けるという力は残っていませんでした。はじめは「大丈夫ですよ。」と言っていた弁護士の先生も、裁判が進むにつれて、私の目を見なくなり、対応も業務的になっていくのを見て、これはもう決定事項なのだなと悟ったのです。

逮捕は、各メディアにより、社会的に抹殺するような勢いで、つるし上げられたので、とても辛かったです。芸能界の後輩にも、言いたい放題言われましたね。「無責任な人ですよね」とか「男性を何人も乗り換えて自分勝手な人ですね。大麻を吸うと自分勝手になるんですね」とか、ある事ない事を散々に言われました(笑)

大麻の有用性を広めるための戦い

‐先日の外国人記者クラブでの会見のように、それでもなお、医療大麻解禁を主張するのは何故でしょうか?

先ほどのお話したように、大麻は正しく活用すれば、人々の生活の質を上げる大切な資源だと信じているからです。日本は、これまで受けてきた間違った認識を正しい情報に書き換えることから始めなければいけないと思います。そのためには、厚生労働省が医学的エビデンスに基づいたガイドラインを出す必要があると考えています。大麻がどういうもので、どれくらいが適量で、どのようなメリットとデメリットがあるのかといった事をすべて提示して、最後は、個人の選択にゆだねるべきではないでしょうか。

アメリカのFDA(アメリカ食品医薬局)は、大麻に関して非常に詳しい情報が開示していますが、日本の厚生労働省のホームページでは、ただ恐怖心を煽る漫画とスローガンが書かれていて、その差には悲しくなります。スローガンで、ただ恐怖心を煽るようなやり方では、戦前の大本営発表とやり方が同じですし、国民のリテラシーも身に付きません。今の厚生労働省のやり方では、自分で選択をして、責任を持つという姿勢も身につかないと思っています。

これまで、欧米諸国の多くでは、個人主義が強いため、売買は厳しく規制していたものの、程度の差こそあれ、大麻を個人で育てるくらいなら厳しく取り締まる事はありませんでした。そう考えるとアジアにおける大麻の規制は異常です。悲しい事に、欧米で議論が行われて、彼ら主導でルールが作られ、それにアジアが追従するという構図から抜け切れていないと感じます。そのため、日本でも大麻をタブー視するのではなく、真っ当に議論ができる日が来る事を願っています。

-日本では、大麻はタブー扱いでいまだ議論が出来る土壌はないようにも思えますが?

私の親世代は、何事も団体行動が基本で、海外旅行も団体旅行でいくのが主流でしたし、多くの人達は、テレビや社会的権威の主張を疑問も持つ事もなく鵜呑みにして、自分の頭で考えないという時代が、戦後長らく続きました。いまもその風潮は残っています。これまで、CBD学会の先生達の力を借りて、エビデンスに基づいた啓もう活動をやってきましたが、メディアが何十年も大麻は麻薬だというキャンペーンをやり続けてきた事で形成された洗脳は根強く、真実よりも洗脳の力が勝ってしまうという事には恐ろしさを感じました。

とは言え、時代の変わり目を感じる事もあります。まだ、大麻合法化の活動は、内輪感がありますが、これが100万人単位にアプローチできるようになれば、ガラッと世論も変わると思っています。今は、青汁王子のように、インターネットやSNS上で若いインフルエンサーが次々と出てきており、彼らは、政治を変える力を持っていますよね。

それが、誰になるのかは、今はまだわかりません。しかし、若い人の中で大麻合法化のリーダーが出てきて、世論を動かせば、その人は、歴史に残るヒーローになるかも知れません。そのため、誰が長年、固く閉ざされてきた大麻の扉を開けるのか楽しみでしかたがないです。

-最後に読者にメッセージをお願いします。

まずは、医療大麻に関する法律を一刻も早く変えて、大麻を必要としている患者さんに届けられる日が来るように願っています。また、私が逮捕された時と同じように、先日の小峰麗奈さんと田口淳之介さんが逮捕された時も、芸能人だという事で、メディアは連日、センセーショナルな報道をしました。

しかし、犯罪者は、社会的につるし上げて、どんな目に合わせても良いと蔑む風潮は危険だと思っています。大麻を吸う事は、その人を社会的に殺すべき程の事だとは思っていません。大麻を吸った事で、若い人の人生を終わらせてしまうなんて、あまりにもったいない事です。

先日、あるメーカーの社員が大麻取締法で逮捕された時、会社が保釈金を払い、判決で有罪を受けて後も雇用を続けると証言した事が話題になりました。日本の法律を遵守する事は大前提ですが、法的な責任を果たした後は、極悪人のようにして叩くのではなく、その人が社会復帰を出来るように温かくサポートして頂きたいというのが私の願いです。

先ずは大麻草の歪められた真実が正しく認識されることを願って止みません。

 

プロフィール

高樹 沙耶
1963年8月21日、静岡県生まれ。元女優で現在は、石垣島のキャンピングロッジ「 虹の豆」オーナー。2002年に開催されたフリーダイビング日本大会で、当時日本の新記録であった水深45mを記録して優勝を果たす。 同年、ハワイで開催されたフリーダイビングW杯では、水深53mまで潜り日本新記録を出し総合で2位の記録を出す。

2016年5月、参議院議員選挙に「医療大麻の法改正」を公約に東京都選挙区で出馬するも、落選。 同年10月、大麻取締法違反の疑いで厚労省麻薬取締部に逮捕。現在は、エコスタイルロッジを経営する傍らで、メディア、SNS、イベントにて大麻についての情報発信を続ける。

 

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