日本の薬物政策はもう破綻!世界の主流は「薬物の非犯罪化」

日本は残念ながら薬物政策では明らかに遅れています。

 

世界は薬物の非犯罪化に向かっており、「薬物=犯罪」ではなく「薬物=治療」という考え方に変わってきています。

 

当サイトでも紹介しましたが、世界中の薬物政策や薬物問題を監視・管理している国連機関も個人の使用と所持に関しては、薬物の非犯罪化を推奨しているのです。

 

しかし、日本はかたくなに薬物政策の考えを変えず、薬物犯罪に関しては刑罰で対処しています。

 

その結果、薬物依存者は適切な治療や周囲の援助が得られずに再犯を繰り返してしまうのです。

 

今回は日本の薬物政策の現状と日本が目指すべき姿について語っていきたいと思います。

 

やめる

2018年7月に厚生労働省は「第五次薬物乱用防止五か年戦略」を発表しました。

 

この戦略は関係閣僚で構成される薬物乱用対策推進会議にて決められた内容を文書にまとめ、数年に1度発表されるものです。

 

日本の薬物政策の具体的な内容がわかる資料になっています。

 

今回の戦略では5つの目標が立てられ、薬物乱用とその防止に取り組んでいくようです。

 

具体的な目標は以下の5つ。

 

1.青少年を中心とした広報・啓発を通じた国民全体の規範意識の向上による薬物乱用未然防止

 

2.薬物乱用者に対する適切な治療と効果的な社会復帰支援による再乱用防止

 

3.薬物密売組織の壊滅、末端乱用者に対する取締りの徹底及び多様化する乱用薬物等に対する迅速な対応による薬物の流通阻止

 

4.水際対策の徹底による薬物の密輸入阻止

 

5.国際社会の一員として国際連帯・協力を通じた薬物乱用防止

 

内容を確認しましたが、今までの薬物政策を踏襲しているだけで中身はほとんど変わっていませんでした。

 

目標2に「適切な治療」・「社会復帰支援による再乱用防止」と書かれていますが、「薬物乱用は犯罪行為」という考え方のもとに作成されており、文章でも「薬物乱用=犯罪」と明記されています。

 

言葉だけはもっともらしいことを並べていますが、やはり日本は薬物には刑罰という時代遅れな考え方は変わっていないのが現状です。

 

薬物はやめることができる

薬物

「1度薬物に手を出したらやめられない」と言われていますが、それは間違いです。

 

厚生労働省が2015年に「薬物乱用の現状と対策」を発表し、その資料の中で覚醒剤の再犯者率についてのグラフがありました。

覚醒剤再乱用者の推移
出典:厚生労働省の薬物乱用の現状と対策

このグラフを見てみると、検挙によって覚醒剤事犯の人数は減少していますが、再犯者は年々増加しています。

 

この情報を見ると、「覚せい剤を1度でも使用すると再犯する人が多いのか!」と感じますが、実際は数字の見方が間違っています。

 

この再犯者率は薬物以外の罪を犯し、覚せい剤で再犯した人も含まれています。

 

そのため、このデータを見ても覚せい剤使用者が再犯しやすいとはいえないのです。

 

実際の覚せい剤での再犯率が下のグラフとなります。

出典:犯罪白書

覚せい剤の再犯率は男性でも26%に留まり、74%の人が覚せい剤をやめることができている計算になります。

 

人によって依存の度合いがあるので、一概には言えませんが覚せい剤はやめることができます。

 

日本は薬物依存症の治療やリハビリなど薬物依存症のサポートが遅れています。

 

それでもこれだけの人が再犯していないわけですから、薬物依存症の治療施設や制度が整えば、さらに再犯率は減少するでしょう。

 

薬物を刑罰で取り締まるのはただその人の人生を傷つけるだけで、再犯を促すことになるだけです。

 

取り締まりに使うお金を薬物依存症の治療施設などに回す方が効率的です。

 

世界の先進国は薬物の非犯罪化に向かっている

薬物の非犯罪化
出典:atlantablackstar.com

 

日本以外の先進国は「薬物=犯罪」から「薬物=治療」という考えに変わってきています。

 

当サイトでも紹介しましたが、ポルトガルは2001年にすべての薬物の少量の所持や使用は非犯罪化にしました。

 

刑務所に入れるのではなく、治療施設などに送り社会復帰を促すのです。

 

薬物乱用者を雇用すると助成金が出る、薬物乱用者の職業訓練に少額融資をするなどの社会の中で支える仕組みも同時に作っていきました。

 

その結果、薬物使用者も減少し、それに応じて再犯率も減少しています。

 

一度薬物に手を染めても、立ち直って幸せな人生を歩んでいる人も増えているのです。

 

ポルトガルの薬物政策の成功で、世界中の先進国で薬物問題を健康問題ととらえる考え方が主流になっています。

 

最近では、ニューヨーク州議会も少量の大麻所持を非犯罪化にしました。

 

薬物非犯罪化の流れはこれからも止まらないでしょう。

 

まとめ

日本の薬物政策の破綻と薬物の非犯罪化の有効性について語ってきました。

 

いまだに日本は「薬物=犯罪」の認識から抜け出せていないのが現状です。

その原因としては、日本人の情報不足が原因でしょう。

 

世界の薬物事情を知らないので、いつまでたっても考え方が変わらないのです。

 

当サイトではこれからも世界の薬物政策の現状を定期的に伝えていき、少しでも日本の薬物認識を変えられるように今後も情報をお伝えしていきます。

 

いつか日本も薬物が非犯罪化され、薬物依存者が再犯しないような社会になってくれることを願っています。