大麻に賞味期限ってあるの?大麻を新鮮に維持する保存方法を解説!
医療品・嗜好品として親しまれている大麻ですが、植物から生産されているものでもあるため、当然ながら劣化をしていきます。
そこで気になるのが大麻の「賞味期限」です。 あまりイメージが湧かないかもしれませんが、大麻に賞味期限は存在するのでしょうか。
また、大麻が劣化する原因や理想的な保存方法を知っておけば、質を落とさず楽しむことができるはずです。
今回はそんな大麻の賞味期限や保存方法について詳しく解説していきます。
大麻の賞味期限はどれぐらい?
まずは、気になる大麻の賞味期限について調査していきましょう。
大麻が合法化されているカナダの保健省では、全ての合法大麻製品のラベルに、大麻を使用する前に十分な情報に基づいた決定を行うために、必要な情報を記載することが求められています。
しかし、そんな中でラベルの最後には「有効期限は決まっていない」と表示されていることが多いですが、少なくとも「決まってはいないが有効期限は存在する」と言えるでしょう。
もちろん使用頻度の高い人にとって問題となる可能性は低いものの、たまにしか使わない人の場合、いざ使おうと思ったら大麻が期限切れになっている可能性も考えられます。
賞味期限については、乾燥大麻だけでなく、大麻オイルにも当てはまります。
そのため、明確な期限を意識するのではなく、いかに適切な状態で保管し、品質の低下を防ぐかが重要です。
大麻が古くなるとどうなる?
大麻が古くなって劣化するとどのようになるのでしょうか。 劣化によって生じる可能性のあることとしては、以下のものが挙げられます。
- THCが失われる
- CBNに変換される
- 喫煙時の辛味が増す
具体的にどのような内容なのか詳しく見ていきましょう。
①THCが失われる
大麻が熱や酸素、紫外線に晒されると、THCを含む内部のカンナビノイドが分解を始めます。 数週間という時間をかけて変化が目立つようになってしまい、品質が劣化した大麻を使っても、いつものように落ち着かせることはありません。
ただ、成分の効果が弱まった分、いつもよりハイになりにくいと捉えることもできます。
THCについては以下の記事で詳しく解説しています。
②CBNに変換される
THCが分解されるとCBNと呼ばれる別のカンナビノイドに変換されます。 こちらのカンナビノイドにも、いくつかの精神活性特性があると言われていますが、THCほどではありません。
CBNは、大麻が酸素と熱に晒された場合に起きるようです。
CBNについては以下の記事で詳しく解説しています。
③喫煙時の辛味が増す
THCを失い効果が弱まった大麻を喫煙で使用すると、いつも以上に辛味が増すといわれています。 これは大麻に含まれるテルペンが時間の経過によって乾燥した結果です。
過度な湿気や光はテルペンといったカンナビノイド以外の成分も弱めてしまいます。
大麻が劣化する原因を解説
大麻が劣化する原因としては以下のものが挙げられます。
- 湿度
- 温度
- 光
- 容器の材料
劣化する原因なども含めて詳しく見ていきましょう。
①湿度
大麻は湿度によって品質に大きな影響を及ぼします。 例えば、湿度が高すぎると、大麻にカビが発生するリスクが考えられるでしょう。
逆に、湿度が低すぎて乾燥状態になっていると、テルペンやカンナビノイドといった成分が失われてしまいます。 適切な湿度で大麻を保存することが重要です。
②温度
温度も大麻の保存において重要です。 温度が高すぎると、カンナビノイドやテルペンの分解を早めてしまう可能性があります。
一般的な大麻を保存する温度としては25.5℃以上にならないようにしなければなりません。
③光
大麻が紫外線を浴びてしまうと、THCを始めとするカンナビノイドやテルペンに大きな打撃を与えてしまいます。
部屋の目につくような場所に保存していると、窓から入ってくる日光によって大麻の劣化を招いてしまうかもしれません。
容器の材料
乾燥大麻などは何らかの容器や瓶に入れて保管するのが一般的と言えますが、この容器の材料が大麻の劣化プロセスに影響を与える可能性があります。
例えば、大麻をプラスチック容器に入れて保存している場合、大麻から水分が放出され、乾燥状態を招いてしまい、品質の劣化を招くことがあるでしょう。
暗い場所で保存すると、1年~2年ほど大麻の寿命を伸ばすことができることが証明されています。また、紫外線をブロックする入れ物などに入れて保管することがおすすめです。
光、温度、酸素によって大麻に残っているTHCAがTHCに変わりますが、同時にTHCはCBNに変わります。
さらにCBDAはCBDに変わり、THCVもCBVというものに劣化していきます。
大麻を新鮮な状態で保存する方法
大麻を新鮮な状態に維持するための保存方法について解説していきます。 主なポイントとしては以下の6点になります。
- メイソンジャーに入れる
- 暗い場所に保管する
- 湿度を適切に保つ
- 涼しい場所で保管する
- 真空シールを使う
- 冷蔵保存は厳禁
保管容器や保管場所などのポイントを詳しく見ていきましょう。
①メイソンジャーに入れる
メイソンメジャーは、主に瓶詰めを作る際に用いるガラス製の口広瓶のことです。 しっかりと蓋を閉めることができますし、口も広いので使用にも適しています。
さらに、ゴムまたはシリコンのシールが付いた瓶に入れることで、外部からの空気に触れるのを防げるでしょう。
大麻を瓶に入れる際も余計な空気が入らないよう、できるだけ瓶いっぱいに詰めることが大切です。
②暗い場所に保管する
大麻の劣化に紫外線などの光が影響を及ぼすため、保管は暗い場所が適切です。 キャビネットの中や地下室など、基本的に光が当たらない場所に保管してください。
③湿度を適切に保つ
大麻の劣化に関係する湿度に関しては、高すぎても低すぎても適切ではありません。 理想的な湿度としては65%程度が必要と言われているので、1日を通して湿度変化の少ない場所に保管してください。
また、大麻の保管場所の湿度を定期的に測ったり、湿度計を用いて適宜加湿・除湿するといったことも重要です。
乾燥材代わりにオレンジピールを一緒にいれて保存する方法は、ナチュラルに乾燥を防ぐことができるのでおすすめ。乾燥材でも良いですがオレンジピールは、ナチュラルでほのかに香りが付いてなおかつ湿気も取ってくれます。
④涼しい場所で保管する
大麻を高い温度の中で保管してしまうと、カビの発生を招いてしまいます。 そのため、気温の変化が少なく、25℃を下回るような場所で保管する必要があるでしょう。
しかし、大麻は冷たくしすぎても、毛状突起が壊れて品質の劣化を招いてしまいます。
⑤真空シールを使う
真空シールは、大麻を保存する上で最も効果的な方法と言えるでしょう。 これを使用することで大麻が酸素に晒されるのを完璧に防ぐことができます。
そのため、大麻の分解がより遅く進行し、品質の劣化も遅らせられるでしょう。
ただし、真空シールを使う場合、使用する容器としてはビニール袋となってしまいます。 ビニール袋で保管するとしても、その他の保管条件をしっかり満たしているかチェックしておきましょう。
⑥冷蔵保存は厳禁
暗くて温度が高くなりすぎない場所ということで冷蔵庫に入れようと考えた方もいるかもしれませんが、大麻の冷蔵保存は厳禁です。
先ほど触れたように、温度が下がりすぎると大麻の(トリコーム)毛状突起が壊れてしまい、効果が弱まってしまいます。
まとめ:大麻を適切に保管して品質を維持しよう!
大麻の賞味期限や保存方法について解説していきました。 購入した大麻をすぐに使い切ってしまう人にとっては、あまり重要な話ではないかもしれません。
しかし、たまにしか大麻を使わない人にとって、適切に保存することは大麻をより楽しむ上で重要です。 適切な保存方法を理解して、大麻をより長く楽しめるようにしてください。
【参考】
・【1】THE GREEN ORANGE DUTCHMAN:DOES CANNABIS HAVE AN EXPIRY DATE?
・【2】ROYAL QUEEN SEEDS:How to Store Cannabis Long-Term and Preserve the Freshness
・【3】Civilized:6 Best Ways to Preserve Your Marijuana
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