大麻を毎日吸うとどうなる?身体への影響やメリット・デメリットを解説!
日本では依然として大麻は違法薬物に指定されていますが、アメリカやカナダなど大麻を合法化している国も増えてきています。
大麻に対するイメージも徐々に変化しており、使用に伴う身体への影響などに関する研究も進んでおり、以前ほど「危険な薬物」という印象を持たれなくなってきます。
しかし、大麻にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる精神活性作用が含まれており、摂取することによっていわゆる「ハイ」な状態になるなど、身体への影響が生じます。
と気になる方も多くいるのではないでしょうか。そこで今回の記事では「大麻を毎日吸うとどうなるのか」について、メリット・デメリットを詳しく紹介していきます。
大麻については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒【大麻完全ガイド】大麻の成分や植物としての「特徴」「効果」「法律」について解説
大麻を毎日使う5つのメリット
大麻を毎日使うメリットとしては主に以下の5つが挙げられます。
- 活気に溢れ元気に過ごせる
- 持病の痛みなどを緩和できる
- クリエイティブな能力が発揮される
- 体重が増えにくくなる
- 毎日が活気付く
- 脳細胞を若返らせる
それでは1つずつ詳しくみていきましょう。
①活気に溢れ元気に過ごせる
よく大麻を吸っている人に対して、身体全体が脱力し、活力もなく怠惰なイメージを持たれている方も多いかもしれません。
確かに大麻を吸うことによって「カウチロック」と呼ばれる現象は生じるものの基本的な効果としては身体に刺激を与えて、活気をみなぎらせてくれます。
朝の目覚ましにコーヒーを飲まれる方も多いと思いますが、そういった刺激を得るために大麻を使用するというのも効果的で、毎日使うことで元気に過ごすことも可能です。
②持病の痛みなどを緩和できる
大麻は長年に渡って鎮痛目的で処方された歴史があり、アメリカなどでは医療用として用いられることも多いです。
オピオイド系の鎮痛剤よりも副作用や依存性が少ない選択肢として、大麻を好んで使う方も多く、持病や疾患などの痛みを緩和するために用いられます。
③クリエイティブな能力が発揮される
大麻を使う人のイメージにミュージシャンやアーティストを連想する人も多いはずです。創造的な仕事をする際、その能力をより引き出すために大麻を使う人もいるようです。
もちろん誰もが大麻を使えば創造的になるわけではありませんが、リラックスした柔らかい頭で考えることで、よりクリエィティブなアイデアも浮かびやすくなるでしょう。
大麻を吸うことでクリエイティブになるか?については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒【大麻と創造性】大麻を吸うことによってクリエイティブ力が増すのか?
④体重が増えにくくなる
アメリカで行われた研究では、大麻を使用することで体重が増えにくくなるという結果が示されています。[1]大麻ユーザーと非大麻ユーザーを調査する中で、大麻ユーザーの体重増加率が少ないという結果が発表されています。
原因は特定されていませんが、大麻に含まれる何らかの成分が代謝に影響を及ぼしていると考えられています。大麻を使うと痩せると考えるのは危険ですが、こういった研究結果についても注目してみる価値があるでしょう。
⇒大麻は体重を減らす?食欲を抑制する作用を持つカンナビノイド「THCV」とは
⑤毎日が活気付く
大麻を使用すると全身の力が抜けて、無気力な姿になるという印象を抱いている人も多いかもしれません。「カウチロック(大麻の効果で椅子から動けなくなる現象)」という言葉もありますし、大麻の使用で元気になるというのはイメージしづらいかもしれません。
しかし、大麻を吸い身体に刺激を与えることで活気を生み出すという効果も得られます。毎日を元気に過ごすためのスイッチを入れるような目的で大麻を使うといったこともあるでしょう。
⑥脳細胞を若返らせる
大麻を吸うと脳細胞に悪影響を与えるというイメージが強いですが、大麻の主要成分でもあるTHCは脳細胞の若返りを誘導する効果があることが示された研究がドイツで発表されました。
この実験では低量のTHCを高齢のマウスに継続的に投与した際、認知機能が回復したという結果が報告されています。[2]
この結果から大麻には高齢者の認知機能を改善させる可能性が示されています。
ただし、若年層が大麻を使用した場合、脳の発達に悪影響を及ぼすことが指摘されているため、若い方の使用は控えた方がいいでしょう。
大麻を毎日使う4つのデメリット
大麻を毎日使うデメリットとしては以下の5つが挙げられます。デメリットをしっかりと理解した上で使用を検討してください。
- 記憶能力に悪影響を与える
- 知能の低下を招く
- 中毒になるリスクがある
- 血圧上昇による死亡リスクがある
それでは1つずつ詳しくみていきましょう。
①記憶能力に悪影響を与える
麻を毎日使用することで記憶能力に関する悪影響が生じるリスクが指摘されています。長年大麻を使用してきた人に記憶テストや認知力テストを実施したところ、大麻常用者の言語記憶が衰えているという結果も発表されています。[3]
ただ、この結果については、大麻使用者と非使用者とで顕著な差が見られたわけではないため、大麻が与える影響については検討の余地があります。
②知能の低下を招く
先ほど触れた大麻の使用による脳発達の抑制に関連した内容で、若い時期に大麻を使用すると知能指数(IQ)を低下させるという研究が発表されています。[4]
ニュージーランドで行われた研究では、10代のうちから大麻を使用していた被験者のIQが約8ポイント低下した結果が示されており、使用をやめても知能低下が回復しなかったそうです。
③依存症になるリスクがある
大麻はタバコやアルコールなどと比べて依存症になるリスクの低いドラックというイメージが認知されていますが、かといって依存症に全くならないというわけではありません。
THCの含有量の高い大麻の使用を続けていると身体に耐性がつき、中毒症状を引き起こす可能性があります。
大麻の依存度については以下の記事で詳しく解説しています。
④血圧上昇による死亡リスクがある
大麻の使用による血圧上昇効果から、毎日の使用によって高血圧に起因する死亡リスクが高まることが報告されています。
大麻と心血管死の研究は不十分ですが、大麻の使用によって高血圧に起因する死亡率が約3倍も上昇したことが報告されています。[5](この論文は2019年に撤回されました。)
大麻を毎日吸うドキュメンタリー映画!「スーパー・ハイ・ミー」
大麻を毎日使用するメリット・デメリットを見ていきましたが、今回の内容に関連しておすすめの映画をご紹介します。
「スーパー・ハイ・ミー~30日間吸いまくり人体実験~」という映画は、30日間毎日大麻を吸い続けるとどうなるのかを体当たりで実験したドキュメンタリー映画です。
結果として、30日間毎日大麻を使用するという実験を行ったダグ・ベンソンの心身には、特に問題が起きなかったという結果が映画かれています。
仕事もきちんとこなしている様子が描かれているため、この映画をみると大麻へのイメージが変わるかもしれません。
まとめ「大麻にはメリットもデメリットもある」
大麻を毎日吸うと身体にどのような影響があるのかについて解説しました。
【メリット】
- 活気に溢れ元気に過ごせる
- 持病の痛みなどを緩和できる
- クリエイティブな能力が発揮される
- 体重が減る
- 脳細胞を保護する
【デメリット】
- 記憶能力に悪影響を与える
- 知能の低下を招く
- 中毒になるリスクがある
- 血圧上昇による死亡リスクがある
- 生殖能力の低下
大麻の使用に伴う身体への影響について理解できたと思います。まだ、明らかになっていない健康上の影響はたくさんありますが、現状ではこういった影響があることを知っておきましょう。
【参考】
・[1]ForbsJapan:大麻を吸うと体重が増えにくい可能性を示す米研究
・[2]PubMed:A chronic low dose of THC restores cognitive function in old mice(テトラヒドロカンナビノール (THC) の慢性低用量は高齢マウスの認知機能を回復させる)
・[3]Forbes JAPAN:大麻は「少しだけ」記憶力を減退させる、研究結果
・[4]PNAS:Persistent cannabis users show neuropsychological decline from childhood to midlife(継続的に大麻を使用するユーザーは小児期から中年期にかけて神経心理学的な低下を示す)
・[5]PubMed:Effect of marijuana use on cardiovascular and cerebrovascular mortality(心血管および脳血管死亡率に対する大麻使用の影響)
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