大麻広告プラットフォームのウィードマップスが15億ドル規模の株式公開へ
物議をかもしながらも成長を続ける大麻広告の巨大サイト・ウィードマップスが株式公開を決定し、取引に伴う企業価値は15億ドル(約1,600億円)に上る見込みです。
ニュースリリースによるとサイトを所有するWMホールディング社は企業取得を専門とするシルバースパイク・アクイジション社と合併後にナスダック上場を予定しています。
この中で取引総売上高は5.75億ドル(約600億円)に達し、うち3.25億ドル(約340億円)はPIPE(private investment in public equity、私募方式)の普通株予約権行使によるものであることが示されています。
この上場は食品配送アプリのドアダッシュ社、ホームシェアのエアbnb社など大手が絡んだ公募に端を発し、波乱の末に決定したものです。
ウィードマップスのクリス・ビールズ社長は合併後も引き続いてカリフォルニアに拠点を置く新会社を率いることになります。
ビールズ社長はニュースリリースで以下のように述べています。「この合併によって私たちはユーザーに向けてウィードマップスの国内外市場を拡大し、同時にクライアントに向けてWM社のビジネス向けSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)機能を充実していくことが可能となるのです。」
ウィードマップスのビジネスモデルは2重の構造を持っています。
- サイトの販売検索機能を用いて集客を目指す大麻販売業者からの広告収入
- 大麻ビジネス向けクラウドOSの販売
ビールズ社長によればウィードマップスは2008年の創立以来毎年黒字経営を続けているとのことです。
この会社はカリフォルニア州オレンジ郡を拠点とし、米国とプエルトリコで18,000もの上場件数を誇る他、カナダなど9か国への上場も果たしています。
ニュースリリースによれば月間ユーザー数は1,000万にのぼります。
またWMホールディングス社は「過去5年間の収入が平均成長率40%に達し、2020年には収入1.6億ドル(約170億円)、EBITDA(金利税償却前利益)3,500万ドル(約37億円)を視野に入れる」とも記されています。
米国証券取引委員会の記録でも、2015年から2019年の間の収入は少なくとも4.39億ドル(約460億円)に上ります。
今年の収入見込額は1.6億ドル、2021年には2.05億ドル(約220億円)を見込んでいます。
水曜(12月9日)夜の合併報道後、木曜のナスダック市場ではシルバースパイク社の株価が高騰しました。
ロイターによるとシルバースパイク社の企業価値は約1年半前に大麻産業を対象とした公募を開始して以来2.5億ドル(約260億円)上昇しています。
ただウィードマップスには近年カリフォルニアの非認可大麻販売業者との繋がりに関して少なからぬ論議を呼んだ経緯があります。
2018年前半にカリフォルニア州当局がウィードマップスに対して業務停止状を送付し、非合法大麻ディーラーの宣伝を止めるよう命じているのです。
その結果1月ウィードマップスは全ての広告掲載社にカリフォルニア州の事業免許番号を求めることになりました。
ウィードマップスは2019年にも大陪審拘引状に基づく捜査対象となり、証券取引委員会の記録に残る投資家向け広報でも「2020年11月10日現在司法省の捜査が継続中」であることを認めています。
先の広報は以下のように記しています。
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Kohei
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