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カンナビジオール

【CBDと薬の相互作用】CBD(カンナビジオール)は他の薬と併用可能なのか?

CBD(カンナビジオール)は、抗不安やリラックス効果などがあり、さまざまな場面で使われています。CBDは、大麻由来の物質ですが、精神活性作用は含んでいないため日本国内でも利用が急増しています。

しかし、CBDの利用には、注意点もあります。

それは「他の薬との併用」です。CBDは、肝臓酵素の働きを一時的に阻害する作用があり、それが原因となって併用した薬の効果が減少したり、増加することがあります。

CBDと薬の相互作用はさらなる研究が必要ですが、いくつかの薬との併用によって起こる相互作用は明らかになっています。そこで今回は、CBDと薬がどのように相互作用するのかをまとめてみました。

CBDについては以下の記事で詳しく解説しています。

CBDとは何か?大麻の主成分であるCBDの効果・効能を徹底解説

CBDと併用禁止と言われている薬は?

薬

日本のCBDオイルの販売サイトなどをのぞいてみると、「薬と併用して摂取することはやめてください。」という文言が書かれています。

特にマイスタンバルプロ酸との併用は、CBDが肝臓の分解酵素を阻害し、それらの薬の血中濃度を上昇する働きがあるようです。

(※マイスタンやバルプロ酸は、てんかんなどの精神神経系疾患の治療に用いられる薬)

薬の血中濃度が高まることは悪いことなの?」と思う方がいるかもしれませんが、薬は効果がある用量が決められています。

その用量を超えてしまうと薬が毒に変わり、さまざまな副作用が起こります。

マイスタンの主な副作用

・眠気
・傾眠
・ふらつき
・めまい
・唾液増加
・複視
・食欲不振
・発疹
・かゆみ
など

CBDは、薬とどのように相互作用するのか?

CBDは、化合物であるという性質上、ほとんどの薬と相互作用してしまいます。CBDは、体内のECS(エンドカンナビノイドシステム) にある受容体と相互作用し、シトクロムP450の活性を抑制する働きがあります。

シトクロムP450は、体内に入ってきた薬や毒素を分解するのに関わっている肝臓酵素です。CBDによるシトクロムP450の抑制によって、薬の効果を増加もしくは減少することになるのです。

それでは、次に特定の薬とCBDの相互作用についてみていきましょう。

ECS(エンドカンナビノイドシステム) については以下の記事で詳しく解説しています。

エンドカンナビノイドシステム(ECS)とは?CBDとの関係も徹底解説

抗凝固剤とCBDの相互作用

CBDは、血栓などができた時に使用する血液を固まりにくくする抗凝固剤(例:ワルファリン)もしくは血液を固まりにくくする副作用がある薬(例:イブプロフェン)の効果を増大させます。

CBDによるシトクロムP450の抑制によって、これらの薬の代謝が遅れてしまい薬の血中濃度が高まります。そうなると長時間薬の効果が持続し続けることになり、なんらかがきっかけとなり出血した場合出血がとまらなくなる危険性があります。

鎮静剤とCBDの相互作用

CBDは、中枢神経系の神経伝達物質受容体と相互作用することにより、使用者に鎮静効果をもたらします。

THC(テトラヒドロカンナビノール)は、眠気や嗜眠のような鎮静作用のみですが、CBDは鎮静作用と覚醒作用があります。

鎮静剤とCBDを併用すると、相乗効果をもたらします。つまり、鎮静剤の効果を高めてしまうことになるのです。

鎮静剤とCBDの相互作用が使用者に悪影響をもたらすことはないそうですが、鎮静剤とCBDの相互作用による影響は完全にはわかっていません。

安全を期すためにも、鎮静剤とCBDの併用は避けるべきでしょう。

抗てんかん薬とCBDの相互作用



薬

画像:東北大学院医学系研究所

CBDはてんかん発作に効果的であることは広く知られていますが、抗てんかん薬とCBDの併用は特定の条件下で問題を起こすことがあります。1992年にLester Bornheimが行った研究によると、低用量のCBDではてんかん発作に効果的ではないことが明らか[1]になりました。

しかし、低用量のCBDでもシトクロムP450は阻害されます。そのため、抗てんかん薬とCBDを併用すると、抗てんかん薬の血中濃度が高まり、その結果、副作用をもたらすことになります。

抗てんかん薬もCBDもてんかん発作を抑える働きがありますが、使用量や併用には十分な注意が必要になります。

抗がん剤とCBDの相互作用

画像:東洋経済

抗がん剤とCBDの併用も危険な場合があります。抗がん剤治療では、抗がん剤の適切な投与量が重要となってきます。

適正な量よりも少ないと効果がありませんし、多いと身体に悪影響をもたらしてしまいます。

多くの抗がん剤は、薬が体内に入ると一定のスピードで代謝されるように設計・配合されています。

抗がん剤とCBDを併用してしまうと、代謝プロセスが抑制されてしまい、通常よりも高濃度の抗がん剤が血中に流れてしまうのです。

CBDも抗がん効果があることがわかっていますが、抗がん剤とCBDの併用は、がん治療を妨げる危険な行為です。

グレープフルーツもCBDと併用禁止

実はグレープフルーツもシトクロムP450を阻害する効果があります。そのため、さまざまな薬物との併用が禁止されています。

しかし、グレープフルーツは、さまざまな薬のラベルに「併用禁止」と記載されているため、間違って併用される可能性はほとんどありません。

CBD製品は、近年誕生したものばかりなので、世の中に浸透されておらず危険性はあまり把握されていないのが現状です。

まとめ:CBDと薬の併用は避けよう。

結論からいうと、CBDと薬の併用は避けるようにしてください。まだCBDと薬の相互作用の研究は、あまり進んでいないため、どのような副作用をもたらすかわかりません。

直近で薬を飲む予定ある時は、CBDを使用しないようにしてください。

[1]PROJECT CBD:CBD-DRUG INTERACTIONS: ROLE OF CYTOCHROME P450

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ゆう
マリファナJPライターのユウです。 日本人には馴染みがない大麻についてのニュースや雑学を言葉で伝えることに一心不乱に取り組んでいます。 「大麻=悪」という考え方をなくし、より良い生活のために大麻を利用する世の中になることが夢です。
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