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大麻はがんに効く!?73%のがん専門医が大麻の効果を認識している

近年では、日本人の死亡原因の第1位である「がん」にも、効果があることも判明しました。

また、抗がん剤での化学療法の時に伴う吐き気や痛みなどの副作用を緩和する効果もあり、がん治療の緩和ケアにも利用できます。

そんながんに効果があることがわかっている大麻ですが、大麻が合法である州のあるアメリカではがん治療に積極的に使用されているのでしょうか?

残念ながら、現状はそこまでうまくいってないようです。アメリカで行ったがん専門医に対しての調査では、73%のがん専門医が大麻の効果を認めておきながら、その回答者の約半数は治療に大麻を使用するのは推奨していないのです。

「なぜ、がんに効果があり、がん治療の副作用すらも抑える大麻を使用しないのでしょうか?」

今回は、がんへの大麻の効果とがん専門医が大麻を推奨しない理由について探ってみたいと思います。

日本人がんの関係性

新聞

まずは、日本人の命や生活をがんがどれだけ脅かしているかみてみましょう。

平成21年の日本人死亡数の死因順位をみてみると、第1位は悪性新生物(がん)となっています。毎年約34万人の人ががんで亡くなっており、この数は毎年増加傾向になっています。

もちろん死亡数の上昇とともにがん患者数も増加しており、厚生労働省の発表では2016年の新たにがんと診断された患者数は、約100万人でした。

つまり、日本人の約100人に1人は、がんになっているということになります。これは、決して少ない数字ではなく、誰でも突然がんになってしまう可能性があります。

抗がん剤治療

がん治療には手術治療、放射線治療などさまざまな方法がありますが、ほとんどのがん治療で行われるのが抗がん剤治療です。抗がん剤治療を行う目的としては、がんの増殖を防いだり転移や再発を予防したり、小さながんを治療するためなどに用いられます。

手術治療や放射線治療は局所的にしか治療することができませんが、抗がん剤治療は、全身を治療することができます。しかし、抗がん剤は、異常なスピードで細胞増殖をするがん細胞を抑える効果がある一方、副作用も強力です。

抗がん剤は、増殖を活発に繰り返す細胞に影響するため、皮膚や毛根、腸管、血液などの正常細胞が破壊されてしまいます。

その結果、吐き気やだるさ、食欲不振・口内炎・脱毛・骨髄抑制などさまざまな副作用が起きます。そのため、健常人と同じように日常生活を送ることさえ困難となってしまいます。

THC(テトラヒドロカンナビノール)はがん細胞を破壊する

THCマドリードのComplutense大学の生物学者であるCristina Sancehz氏は、元々細胞代謝の研究を行っていました。彼女が細胞代謝の研究で使っていたのが、脳腫瘍細胞。

なぜなら、脳腫瘍細胞は正常細胞よりもすぐに成長し、細胞代謝の研究にはうってつけだったからです。彼女はその研究を進めていくうちに、THCを脳腫瘍細胞に添加すると、細胞が死滅することを発見しました。

その発見を1998年に発表してから、世界中の科学者や医学者がTHC の抗腫瘍効果を調べるようになります。Manuel Guzman氏が率いるスペインの研究チームが、ヒトに対するTHCの抗腫瘍効果を評価する臨床試験を初めて実施しました。

Guzman氏は、従来の脳腫瘍治療で効果がなかった脳腫瘍患者にカテーテルを介してTHCを投与しました。その結果、THC投与によってすべての脳腫瘍患者の腫瘍が小さくなったのです。

この研究によって、ヒトのがんに対してもTHCが有効であることが証明されました。

THCに関しては以下の記事で詳しく解説しています。

CBD(カンナビジオール)はがんの転移を抑える

CBDオイル2007年に発表された、カリフォルニア・パシフィックメディカルセンターで行われた研究において、CBD(カンナビジオール)ががんを転移させるうえで、重要となるたんぱく質であるID-1遺伝子の働きを止めることがわかりました。

この遺伝子は、受精卵から赤ちゃんができる時の最初の段階である胚発生時にしか機能しません。乳がんなどのいくつの転移性がんでは、ID-1遺伝子が再び活性化して、悪性腫瘍の浸潤と転移を引き起こします。

しかし、CBDは、ID-1遺伝子の発現を抑制できるため、他の臓器や組織への転移を防ぐことができるのです。他の組織への転移ができなければ、がんは栄養が枯渇してしまい、死滅してしまいます。

今回発表した研究チームは、CBDを画期的な抗がん剤にすべく乳がん患者に対する臨床試験実施に向けて動き出しています。

CBDに関しては以下の記事で詳しく紹介しています。

大麻に含まれるカンナビノイド「CBG」「CGC」が消化器癌の細胞を死滅させる

新たな調査研究で、2種類の非精神活性化合物カンナビノイドが、ヒトの消化管がん細胞の殺傷に役立つ可能性があることが明らかになりました。

イスラエルの研究開発部門を持つ米国の医療用大麻企業、「Cannabics Pharmaceuticals」は、CBC(カンナビクロメン)とCBG(カンナビゲロール)が腫瘍を壊すのに役立つ可能性のある前臨床試験の結果を発表しました。

この試験は、イスラエルにある同社のHigh Throughput Screening(HTS)研究所施設で実施され、CBCおよびCBGは、他のカンナビノイドと比較して、ヒトの消化器癌細胞の壊死率を大幅に増加させることがわかりました。

CannabicsのCTOで共同創設者のDr.Eyal Ballan氏は声明で以下の様に述べました。

「消化器の癌は、世界中でがんに関連した死亡の主な原因であり、最も広まっています。私たちは今回の研究で得た結果に興味を持っており、この器官系に重点を置くことを検討し、カンナビノイドの異なる抗腫瘍特性をさらに調査します。」

この研究では、CBGが、酸性型のCBGAよりもヒトの胃や骨の癌細胞に対して強い抗腫瘍効果を示すことも明らかになりました。

Cannabics社のカンナビジオール研究責任者であるYaakov Waksman博士は、以下の様に考えています。

「中性カンナビノイドであるCBCとCBGには、カンナビノイド分子が、がん細胞の膜を貫通できますが、酸性型(CBCA、CBGA)では貫通できない。これは、実証された抗腫瘍活性率の違いを説明することができます。」

多くの人は、最も広く研究されているカンナビノイドである「THC」「CBD」を知っていますが、大麻には他にも多くの天然化合物があり、その多くは、独特の健康効果があります。

CBC(カンナビクロメン)は、抗菌、抗炎症と鎮痛特性を持つ

CBCは、CBDと同様、非精神活性化合物であり多くは若い大麻に発生しますが、少量です。また、予備研究では、CBCが抗菌、抗炎症および鎮痛特性を持つことが分かっています。

CBG(カンナビゲロール)は、抗菌性、抗炎症性、腫瘍殺傷特性を持つ

大麻には、CBCの他にもCBGが微量に含まれています。CBGは、CBCと同様、非精神活性化合物であり、抗菌性、抗炎症性、および腫瘍殺傷特性を持つことが分かっています。

最近の研究では、CBGが世界中の病院で多くの患者に感染している耐性菌「スーパーバグ」を殺すのに役立つことも発見されました。

CBGは、その潜在的な治療特性のため、近年科学界により多くの関心を集めています。

Waksman氏は最後に以下の様に締めくくりました。

「今回の予備研究の結果は、カンナビノイドが抗腫瘍活性をもたらす可能性があり、カンナビノイド抽出物の周辺効果を調べることを可能にします。」

CBG、CBGが消化器がん患者の治療に有効かどうかをさらに調査する追加の臨床試験を実施する予定です。

大麻ががんを殺す4つの作用

①抗増殖作用

がん細胞の問題点の一つは、増殖が止まらないことです。悪性腫瘍が発生すると、がん細胞は分裂して広がり続けます。新しいがん細胞が絶えず作られてしまいます。

その後、がん細胞は体内の他の組織にも急速に広がっていきます。このように成長して広がっていく過程が増殖です。

ここで、大麻がどのようにしてがんに役立つかを解説!

大麻に含まれるカンナビノイドは、抗増殖作用があります。Oncotarget誌に発表された2014年のレビューでは、カンナビノイドが乳がん、前立腺がん、肺がんの細胞の増殖を抑制することがわかりました。

このような大麻の抗増殖作用は、他のがんや病気にも当てはまると考えられています。その1年前の2013年には、イタリアの科学者チームが、CBDががん細胞の転移や分裂して成長する能力を抑制することを発見しました。

2010年には、女性の生殖器に痛みを伴う「深部浸潤性子宮内膜症」においても、大麻には抗増殖効果があることを発見しました。子宮内膜症は、がんを発症するリスクを高めます。

がん細胞は、悪性腫瘍が発生すると分裂して成長し続けるため、新しいがん細胞が次々と作られてしまいます。その後、がん細胞は体内の他の組織に急速に広がります。

②抗転移性

がん細胞が体の一部から別の部位に移動すると、がん細胞は転移します。がん細胞は元の腫瘍から離れ、血液やリンパ系を通って体の別の場所に転移するため、乳がんの人の中には、後に骨、肝臓、脳、肺などにがんを発症する人がいます。

最近の研究では、大麻に含まれるカンナビノイドががん転移を阻害することが発見されました。マドリッドのコンプルテンセ大学のスペイン人科学者たちは、過去20年以上にわたり、カンナビノイドとがん細胞の影響を研究してきました。

2012年には、大麻に含まれるカンナビノイドが腫瘍細胞に抗転移効果を持つことを発見しています。

③抗血管新生作用

腫瘍が体内で生き残るためには血液を必要とし、腫瘍は血管新生と呼ばれる過程で必要な血液をすべて取り込んでしまいます。血管新生は、腫瘍が血管を成長させることを可能にします。これにより、腫瘍は時間の経過とともに大きくなり、正常な身体機能を妨げるまで大きくなります。

研究者たちは、腫瘍が血球を作るのを止める薬を開発を試みてきました。幸いなことに、大麻に含まれるカンナビノイドはまさにその働きをしてくれるようです。

2008年、クリスティーナ・ブラスケス率いるスペインの研究チームは、向精神作用のある「THC」が腫瘍の血管新生能力を弱めることを発見しました。研究者らは、「グリオーマ」と呼ばれる脳腫瘍細胞を調査し、同じ効果がメラノーマや皮膚がんにも見られたと述べています。

2011年にバンダービルト大学で行われた追加研究では、THCとは異なる働きをするが、向精神作用のないCBDにも抗血管新生作用があることが示されています。大麻に含まれるカンナビノイドが様々な方法で腫瘍細胞と戦うことを示しており、これは大きなニュースです。

④アポトーシス

すでにカンナビノイドは、腫瘍細胞の増殖を止め成長を抑制し、血液の供給を遮断する作用があることが明らかになっています。

しかし、大麻は実際にがん細胞を死滅させることができるのでしょうか?

Current Oncology誌に発表された最近の研究では、「THC」と「CBD」の両方が神経芽腫細胞を殺すのに有効であることがわかりました。神経芽細胞腫は、子供の間で最も一般的な腫瘍です。このタイプのがんでは、CBDの方がTHCよりも効果的でした。

でも、どうやって?

簡単に言うと、CBDは脳腫瘍細胞を自滅させたのです。細胞の自滅の専門用語は「アポトーシス」と呼ばれています。アポトーシスは、体が損傷して効果のない細胞を一掃するために使用する自然のメカニズムです。

この現象は「プログラムされた細胞死」として知られており、細胞の健康を維持するのに役立ちます。1998年の研究では、THCなどのカンナビノイドが腫瘍細胞のアポトーシスを誘発し、実際に細胞が死滅することがわかっています。

大麻の有効性は認知されていない

大麻と薬

このように、さまざまな研究で大麻のがんへの有効性は示されていますが、がん治療を行う専門医には、ほとんど認知されていません。なぜなら、大麻は今まで違法薬物で研究もあまりされていなかったからです。

近年やっと大麻成分についての研究が始まり、次第に認知されているようですが十分とはいえないのが現状です。Journal of Clinical Oncologyがアメリカに在住しているがん専門医237人に調査したところ、大麻のがんの有効性について情報を得て、しっかりと患者に説明できる人は約30%程度でした。

大麻合法国のアメリカでさえ、医療関係者に大麻の情報が伝わっていないのがわかりますね。大麻が違法薬物となっている日本では、大麻のがんへの有効性はほとんど知られていないのでしょう。

がん専門医が大麻を嫌がる理由

医者先ほどの研究結果から、大麻ががん治療において効果があることはわかっていただけたでしょう。

しかし、大麻はがん治療ではあまり使われていないようです。コロラド大学がんセンターががん専門医172人に対して、調査を実施しました。がん専門医のうち、73%が「医療用大麻ががん患者に対して効果がある」と答えたのです。

しかし、回答者の53%は自分の患者が大麻を使用するのは不快だと答えました。

なぜ、がん専門医は大麻を不快に思ったのでしょうか?

この不快感はおそらくがん専門医の大麻教育がうまくいっていないことが原因です。カリフォルニア大学サンディエゴ校薬学部の准教授であるAshley E. Glode博士は、以下の様に語っています。

「ほとんどの医療専門家は、大麻が合法である州で大麻教育を受けていません。私たちは、今後の医療教育に大麻を適用させる必要があり、また現在の医療専門家にも大麻教育を行う必要があります。」

他にも、がん専門医が大麻を使用するのを不快に思う理由があります。それは、大麻の投与量などが明確ではないことです。

処方薬の場合、特定の化合物で製造されており、処方する場合は正確な投与量などが決められています。

しかし、大麻は品種によってTHCやCBDの含有量が大きく異なり、同じ品種でも環境によっても変化してしまうのです。そのため、がんに効果がある物質がどれだけ含まれているかわからない大麻を、患者に処方するのはあまり好ましく思っていないようです。

まとめ

大麻のがんへの有効性がわかっていただけたかと思います。今回紹介したの研究はすべて、将来のがん治療に役立つ可能性があります。

現在、がんの治療法としては、化学療法と放射線療法が主流となっていますが、これらの治療法は負担が大きく、長期的な副作用もあります。

大麻やカンナビノイド系の医薬品は、すでに化学療法に伴う痛みや吐き気の管理に使用されています。将来的には、治療計画に組み込まれた大麻医薬品を見ることができるかもしれません。

がん治療にあまり効果がなかったとしても、抗がん剤の化学療法などからくる吐き気や痛みを大麻が抑えてくれます。先ほどの研究成果のように大麻に含まれるCBDはがん転移に関係するID-1遺伝子を抑えるので、化学療法もより成果が出るかもしれません。

今後は、大麻教育を医療専門家にも積極的に行ってもらい、がん治療で大麻が自由に使えるようにしてもらいたいものです。

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ゆう
マリファナJPライターのユウです。 日本人には馴染みがない大麻についてのニュースや雑学を言葉で伝えることに一心不乱に取り組んでいます。 「大麻=悪」という考え方をなくし、より良い生活のために大麻を利用する世の中になることが夢です。
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