脂っこい食事が、大麻に含まれるCBDをより効果的にする可能性
新しい研究[1]によると、CBDを摂取する前に高脂肪食を摂取すると、吸収率が上昇し、より多くの治療効果が期待できることが分かりました。
ミネソタ大学の研究者たちは、最近、特定の食品が、カンナビノイドの体内への浸透にどのような影響を及ぼすかを調べるために、研究を始めました。
この研究のために、科学者は、てんかん患者のグループにCBDカプセルを使用し、絶食時と高脂肪食品を食べたときとの吸収率の反応の違いを記録しました。
『Epilepsia』誌の最新号に掲載された今回の研究結果[1]によると、脂肪分の多い食事を摂った患者は、摂らなかった患者に比べて、14倍多くCBDが静脈を流れていることが明らかになりました。
同研究の共同執筆者のAngela Birnbaum氏は、医者会見[2]で以下の様に述べました。
「食物の種類によって、体内に吸収されるCBDの量に大きな差が生じます。脂肪が多く含まれる食べ物はCBDの吸収を増加させますが、すべての食事が同じ量の脂肪を含んでいるわけではないので、ばらつきがあります。」
ピザや、ハンバーガーなどの食べ物が、CBDをより効果的にするという考えは、疑問に感じる人も多いかもしれません。
しかし、すきっ腹でバーに行ったことのある人なら誰でも、このことをよく知っているでしょう。飲酒の前に酔いすぎないように、食事を摂ることは、実際に試みられている方法です。
飲酒前の食事は、血流へのアルコールの吸収を遅らせ、長時間アルコールを摂取できるようになると言われています。食べ物と一緒に飲んではいけない薬があるのと同じ理由です。そうすることで、体内に吸収される量が減るります。
しかし、CBDを摂取する場合、高脂肪食は、一種の増幅器であり、ユーザーに大きなメリットを与えている可能性があります。少なくとも、研究者たちは、てんかん患者が、CBDを使用して、発作を抑制するのはこのようなケースだと考えています。
また、Birnbaum氏は、以下の様に述べました。
「この研究は、患者が食べ物を摂取した場合と、摂取しない場合では、CBD濃度が著しく異なる可能性があることを示しています。」
てんかん患者が、服用前に脂肪分の多い食品を摂取することで、CBDの薬効をさらに受けられるのであれば、不安や不眠症に対処するためにCBDを使用している患者にも、効果が強まった事例が必要でしょう。
研究者らは、食事をとることがCBDの吸収率にどのように影響するかを正確に把握するには、さらに徹底した研究が必要であると述べています。この研究は少人数に限られていただけでなく、最終的にCBDを高い吸収率にするのが、カロリーなのか脂肪含有量なのかも不明です。
しかし、研究者たちは、CBDのユーザーが、服用前に何らかの食事を摂ることで、確実にメリットがあると自信を持っています。大麻に関する研究は、まだ始まったばかりですが、徐々に、さまざまな疾患に有効であるという肯定的な研究が増えています。
今後、大麻の研究がさらに活発に進み、将来的に大麻の恩恵を受けられる人々が、さらに増えることを期待しています。
【参考】
・[1]wileyonlinelibrary:Food effect on pharmacokinetics of cannabidiol oral capsules in adult patients with refractory epilepsy
・[2]Webmd:A Fatty Meal Might Affect How You Absorb CBD
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