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2022年にCBDの部位規制が撤廃される?日本の法律におけるCBDの法規制を解説!

日本におけるCBDの法的地位や取扱いについて気になったことがある人も多いのではないでしょうか。

「CBDは合法な成分」と言われることが多いですが、法的にどのような根拠に基づいて合法性が決められているのか理解しておいた方がいいかもしれません。

特に、海外製のCBD商品を輸入して使う場合には、法律の理解と注意が必要になります。

そこで今回はCBDの法規制について解説していき、日本の法律におけるCBDの取扱いについて把握していきましょう。

大麻取締法の条文について

まずは、CBDの法的地位と関わりのある「大麻取締法」について紐解いていきます。

実際の条文を元に、大麻に関する法的な取扱いを詳しく見ていきましょう。

第一条:『この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。』

第一条では、大麻取締法における「大麻」の定義について記載されています。

大麻草と大麻草から作られた製品が該当しているのですが、下記の項目に関しては除外されています。

  • 大麻草の成熟した茎およびその製品(樹脂を除く)
  • 大麻草の種子及びその製品

第三条:『大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。』

「大麻取扱者」とは、都道府県知事の免許を受けた以下の者が該当します。

  • 繊維または種子を採取する目的で大麻を栽培する「大麻栽培者」
  • 大麻を研究する目的で大麻草を栽培または使用する「大麻研究者」

第二十四条
『大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。』
『大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、五年以下の懲役に処する。』

第二十四条では、違反行為に対する罰則が記載されています。

「所持」や「栽培」「輸出入」「譲り受け/譲り渡し」に対して、所定の罰金や懲役が課されることが記載されています。

このように日本は基本的に大麻を違法な物質として法律で禁止しています。

CBDは日本で合法な成分?

疑問

CBDは大麻草に含まれる主成分でもあるため、合法性について気になった方も多いはずです。

厚生労働省によるとCBD製品について以下のような見解を公表しています。

『大麻草の成熟した茎又は種子以外の部位(葉、花穂、枝、根等)から抽出・製造された CBD 製品は、「大麻」に該当します。』
『なお、大麻草から抽出・製造されたかを問わず、大麻草由来の成分であるテトラヒドロカンナビノール(THC)を含有する CBD 製品は、「大麻」に該当しないことが確認できないので、原則として輸入できません。』

大麻取締法に基づいて、大麻草の成熟した茎または種子以外の部位から抽出・製造されたCBD製品は大麻に該当するため違法となります。

逆に、大麻の茎または種子のみから作られたCBD製品(※THCを含有しない)であれば、規制の対象にはなりません。

①合法なCBD製品の条件

上記の内容をまとめると、合法なCBD製品の条件としてはこのようになります。

  • THCが含有されていない
  • CBDが大麻草の茎および種子から抽出されている

日本で問題なく流通しているCBD製品は上記の条件を満たしていると考えられます。

また、日本で販売されるCBD製品は医薬品ではなく、健康食品でなければなりません。

②THCが含有したCBDも存在するので注意が必要

日本で合法的に購入することができるCBD製品は「THCが含有されていない」「大麻草の茎および種子から抽出されている」ことが条件となっており、ネット通販や店頭で販売されているCBD製品はこれらのルールを遵守していると考えられます。

しかし、中にはCBD製品にTHCが含有している可能性があるため注意が必要です。

厚生労働省のホームページによると、市販されているCBD製品の中にTHCが検出された事例が確認できます。

THCが検出されたCBD製品
  • エリクシノール:ナチュラルドロップス3000、シナミントドロップス3000、プロフェッショナル2000
  • 株式会社こころ:CBDオイルPro900、CBDオイルPro2700

ただし、ここで検出されたTHCはあくまで”微量”とのことです。大麻草の茎や種子から抽出されたCBDであれば合法ではあるものの、それ以外の部位を原料として使用している可能性も考えられます。

比較的新しい成分でもあるため、法律の境界線が不明瞭であることも課題として挙げられるので注意が必要です。

”国内産”のCBD製品がある理由は?

CBDオイルを垂らす女性の手

ネット上などで調べてみると「国内産」や「国内製造」などと記載されたCBD製品を目にすることがあります。

しかし、CBD製品を製造するために、大麻草を栽培することは法律によって禁止されています。

実はこの「国内産」「国内製造」という言葉は、「国内で栽培、抽出されたCBD」という意味ではありません。

CBDは海外から輸入したものを使用しており、日本では加工やパッキングなどを行っているにすぎません。

そのため、「国内産」「国内製造」と書いてあるからといって、あくまで海外で抽出されたCBDを使っているため、これだけで信頼をするのは控えた方がいいでしょう。

海外製のCBD製品を購入するときの注意点

CBDオイルとCBDクリーム

CBDを愛用されている方の中には、海外製のCBD製品を個人輸入して使用するケースも多いはずです。

しかし、海外製のCBD製品を個人輸入する場合は、さまざまな点に注意しなければなりません。

ここでは、海外製のCBD製品を輸入する際の注意点を詳しく見ていきましょう。

①THCが含まれている可能性がある

日本と海外とでCBDに対する法的な取扱いが異なるため注意が必要です。

日本は海外と比較しても大麻に対する規制が厳しいことから、海外製のCBD製品は日本で流通しているものよりも、多くのTHCが含まれている可能性があります。

正規の代理店を通さず、海外のオンラインショップなどからCBD製品を購入すると、THCが含有して罰せられてしまいます。

海外であれば違法なCBD製品を所有しても罰金を支払うだけで済みますが、日本では大麻取締法にもあるように懲役刑に処される可能性もあり、より厳しい罰則が課せられてしまいます。

トラブルを避けるのであれば、日本で正規に流通しているCBD製品を購入するのが無難です。

②個人輸入する場合は手続きを忘れずに行う

海外からCBD製品を個人輸入する場合には、所定の手続きを必ず行わなければなりません。

手続きでは以下の書類が必要となります。

 ・証明書:大麻草の成熟した茎または種子から抽出・製造されたCBD製品であること
 ・成分分析書:輸入するCBD製品の検査結果が記載された分析書
 ・写真:CBDの原材料及び製造工程の写真

これらの書類を製造元から取り寄せなければなりません。

所定の管轄に書類を送付し、適法かどうかが判断された上で初めて輸入が行えます。

2022年にCBDの部位規制が撤廃される?

大麻の茎

2021年9月時点での大麻取締法においては、大麻の茎と種子のみしか合法的に所持することができず、国内のCBD事業者にとっても原価の高騰がネックになってしました。

そんな中、2021年5月14日に開催された「大麻等の薬物対策のあり方検討会」にて、大麻草由来の成分「CBD(カンナビジオール)」を抽出する際の部位規制を撤廃する方針が示されています。

従来では茎と種子から抽出されたCBDのみが国内で流通を認められていたものの、この改正案が成立すれば葉や花からもCBDを抽出することができるようになります。

これによってCBD原料の輸入価格が下がる可能性があり、国内で流通するCBD商品がより安価に提供されるかもしれません。

この法案については来年度の改正を予定しているため、今後の進展に注目が集まります。

まとめ:CBDの法規制を理解して安全に楽しもう!

日本の法律におけるCBDの取扱いについて解説していきました。

大麻の法的地位について日本は海外よりも厳しいスタンスを取っているため、海外製のCBD製品を輸入しようとすると、トラブルが生じる可能性があるので注意してください。

国内で問題なく流通しているCBD製品であれば、合法的に製造されたものである可能性が高いので、基本的には国内のネット通販や店頭で購入するのがおすすめです。

【参考】
Eir Health:Is CBD Oil legal in Japan?
Daily CBD:Buying CBD in Japan: What You Should Know [2020]
電子政府の総合窓口e-Gov:大麻取締法
厚生労働省:CBDオイル等のCBD製品の輸入を検討されている方へ
厚生労働省:大麻成分THCを含有する製品について①
厚生労働省:大麻成分THCを含有する製品について②
厚生労働省:大麻成分THCを含有する製品について③
厚生労働省;大麻等の薬物対策のあり方検討会

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Kohei

マリファナJP代表のKです。 日本経済に新しいマーケットを誕生させると共に、日本人に大麻の素晴らしさを伝え、1人でも多くの日本人に大麻に対する正しい理解をしてもらえる様に現在活動しております。
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