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急成長する大麻産業で、世界をリードする島津製作所の切り開く未来

急成長する大麻産業

歩く人々

各国の合法化が追い風になり大麻産業が急成長する中、注目を集める以外な日本の老舗企業急成長する大麻産業近年、先進国を始めとして、世界各国で大麻合法化が進んでいますが、マーケットも熱気を帯びています。

オレオを製造するMondelez社が、CBDオイル入りの製造を検討していることが報じられたり、アメリカの大麻ブランドSelectが日本円にしておよそ950億円で買収されるなど何かと話題につきません。

大麻産業は今 グリーンラッシュ と言われ、2021年には226億ドル(約2兆5000億円)規模の市場に成長するとの強気な予想もあり、実際、2019年5月1日時点で米国大麻産業にVCが投資した額は1300億円を超えており、これは2018年に日本国内におけるVCの投資額に匹敵する額です。

Pitchbook

そんな大麻産業ですが、ご存知のように、現在日本では医療用大麻、嗜好用大麻ともに禁止されており、サイエンスベースで大麻の是非を議論したり、この新しい産業にどうやってポジションを取っていくか、といった議論はあまり活発ではありません。

  • 50年代から医療大麻の研究を始め、医療大麻のR&Dのハブとなっているイスラエル
  • 大麻関連業界でユニコーン企業を数多くのユニコーンを輩出するカナダ
  • 国内では厳格な規制を敷きつつヘンプオイルで世界最大の生産・輸出大国となった中国

など、諸外国に比べて日本は比べて周回遅れになっている感は否めません。しかし、そんな急成長する大麻産業で今、注目を集める日本の老舗企業が島津製作所なのです。

分析・計測機器の老舗・島津製作所

島津製作所

(画像出典:wikipedia)


「私たちは、医療大麻と嗜好用大麻の健全な発展のために、研究室や事業者が正確に大麻の成分分析が出来る分析機器を提供します。」

島津製作所の米国子会社Shimadzu Scientific Instruments

昨今、世界的に医療用大麻やCBD(カンナビジオール)製品に対する注目も高まり、数多くの製品が市場に出回るようになりましたが、大麻には、精神作用を持つTHC(テトラヒドロカンナビノール)も含まれているため、高精度な分析機器の需要が高まったという背景があります。

2017年、島津製作所の米国子会社Shimadzu Scientific Instrumentsは、医療用大麻の品質を保証するための、大麻成分の分析に特化した高精度分析器およびソフトウェアであるCannabis Analyzer for Potencyを発売しました。

カンナビノイド含有量の定量用に設計された分析機器としては史上初です。島津製作所の大麻用分析機器の北米の売上高は好調な模様で、北米における計測機器セグメントの売上高(2018年4~12月)は前年同期比で約10%増加。

2017年度も前期比15%増と堅調な成長を見せています。(島津製作所IR)

世界最大の大麻のEXPO 大麻科学会議(Cannabis Science Conference)

カンナビス サイエンス カンファレンス

(画像出典:cannabisscienceconference.com)

また、島津製作所は、大麻科学会議のタイトルスポンサーも務めています。大麻科学会議は、医療大麻の研究者や、数百を超える大麻関連の事業者・メーカーが集まる世界最大規模の博覧会であり、昨年は3000人の参加者が集まり、今年は9月4日から3日間ポーランドにて開催される予定です。

島津製作所主催のカンファレンス

(画像出典:cannabisscienceconference.com)

日本では、大麻産業に参入する企業がほとんどない中で、日系企業として存在感を示す島津製作所の取り組みは今後、追随する日系企業にとっての重要なマイルストーンとなるかも知れません。

島津製作所の歴史と功績が凄かった

島津製作所の創業記念資料館

(画像出典:島津製作所創業記念資料館)
そんな島津製作所はどんな会社でしょうか?

島津製作所は、1875年に初代島津源蔵により設立され、設立後144年の歴史を持つ超老舗企業であり、現在、グループ全体で10000人の従業員を擁します。2002年に当時、同社の社員だった田中幸一さんがノーベル化学賞を受賞した事でも話題になりました。

田中幸一

(画像出典:wikipedia)

島津製作所は、分析計測機器、医療画像診断機、 航空産業機器など、人々の生活に欠かせない機器のサプライヤーとして世界的な評価を得ています。特に分析計測機器についてはガスクロマトグラフ、質量分析計などで長年国内シェア1位の実績があります。

その他にも、日本で初めて医療用X線装置、分光写真器、電子顕微鏡の商品化するなど、20世紀の日本の科学技術の躍進の立役者としての横顔もあります。

画像出典:Shimazu

画像出典:Shimazu

大麻業界における日本のマイルストーン

渋谷のスクランブル交差点

そんなバリバリの理系企業である島津製作所ですが、中本晃会長は、カンブリア宮殿に出演した際にこんな印象的な言葉を残しています。

「社会に貢献するには、”お客様が潜在的に望んでいるもの”をつかむ力が不可欠です。独創技術はその実現のために必然的に生まれてくる。私は”ニーズを感知する力”も、技術力のひとつだと考えています。」

中本晃会長

(画像出典:tv-tokyo)

マーケットのニーズを感知する力も技術力という中本会長の言葉は素敵ですね。

性質上、大麻は過大評価も過小評価もされやすく、日本の企業の大多数が参入に二の足を踏む大麻産業ですが、社会貢献とニーズを感知する力を重視する島津製作所が、カンナビオイド分析機器を世界でいち早く開発した事は、産業面でも大麻に対する向き合い方の指標となるのかも知れません。

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Kohei

マリファナJP代表のKです。 日本経済に新しいマーケットを誕生させると共に、日本人に大麻の素晴らしさを伝え、1人でも多くの日本人に大麻に対する正しい理解をしてもらえる様に現在活動しております。
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