アメリカ2020年の大麻売上はコロナ禍で67%増
-2020年アメリカでの合法的な大麻売上額は予想を上回り最高記録180億ドルを達成
「リーフリー(Leafly)」社の分析によればアメリカで今年合法的に取引された大麻の売上額は179億ドル(約1.9兆円)と見られ、過去最高を記録した2019年の107億ドル(約1.2兆円)を67%上回りました。
売り上げ急増の主な理由としてコロナ禍が挙げられています。ロックダウンが始まった3月には多くの州で合法的な大麻取引が必須サービスとみなされ、売買の継続が認められました。売り上げは当初のパニック買いでピークとなり、その後短期間落ち込んだものの通年で高い水準を保っています。2020年を通してみると、大麻ユーザーの月平均購入額は25%から40%増加したことになります。
こうした需要の高まりにより、複数の州で月間売上高の更新が続いています。コロラド州では年額20億ドル(約2,100億円)の最高記録を達成、オレゴン州でも史上初めて10億ドルの壁を突破しました。アーカンサス、コネチカット、フロリダ、イリノイ、メーン、ニュージャージー、ノースダコタ、オハイオ、ペンシルベニアの9州では売上額が昨年比2倍以上となっています。
フロリダ州では医用大麻以外違法ですが、それでも売上額は12億ドルに達し、合法的に取引される大麻市場の規模としては全米4位です。オクラホマ、メーン、アーカンサスなど他州の医用大麻市場でも今年になって記録が更新されています。
独立系の調査機関が今年の春まとめた報告によると、ユーザーの73%以上はコロナに関するストレスや不安への対処目的で大麻を使用したとのことです。10月に実施された別の調査でも生活上のストレスや疲れの主な原因として72%の人がコロナを挙げており、40%は対抗手段に大麻を使ったと答えています。 37%が同じ目的でCBDを使用しており、さらに29%はストレス軽減のため2021年に大麻使用を検討するとしています。
もっともコロナ禍だけが記録的売り上げの理由というわけではありません。イリノイ州とミシガン州では成人対象に通年の合法取引が始まり、またメーン州で何年も遅れていた娯楽用大麻の販売が開始されました。既に大麻が合法とされている州についても販売店やデリバリー・サービスの新規営業、あるいは医用大麻を扱う法の適用拡大などによってユーザーの利便性が改善されています。
今年の売上見積額180億ドルは以前の推測値150億ドルを大きく上回るものです。コロナ禍からの回復が不確実な中2021年の予測は困難ですが、大麻の需要が縮小するとは考えにくいでしょう。今年は5つの州で娯楽用大麻の合法化が実現し、今やアメリカ人の3分の1は娯楽用大麻が合法化された州に住んでいるのですから。
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Kohei
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