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大麻フラボノイド

大麻に含まれるフラボノイドとは?フラボノイドにはどんな効果があるのか解説!

大麻には200以上もの生物活性化合物が発見されており、その代表的なものとして「カンナビノイド」や「テルペン」が挙げられるでしょう。

しかし、大麻に含まれる重要な成分はそれだけではなく「フラボノイド」という成分にも注目が集まっています。

では、この「フラボノイド」とは一体どんな成分なのでしょうか。

今回は大麻に含まれるフラボノイドの概要や効果、種類について解説していきます。

大麻については以下の記事で詳しく解説しています。

大麻とは?成分や植物としての「特徴」「効果」「法律」についての【完全ガイド】

フラボノイドとは?

「フラボノイド」は、大麻植物固有の成分ではなく、花や果物、野菜など、自然の植物に含まれている成分です。

植物や菌類の二次代謝産物として作用するポリフェノール化合物の一種でもあり、6,000以上という豊富な種類のフラボノイドが発見[2]されています。

フラボノイドの植物内における機能としては、花粉交配者を引き付ける目的で花の植物の色に色素沈着を起こすことが挙げられています。

また、一部のフラボノイドには、有害な紫外線や害虫、病気から植物を保護するとも言われているそうです。

大麻に含まれるフラボノイドの役割

それでは、大麻植物に含まれるフラボノイドは一体どのような役割を担っているのか詳しく見ていきましょう。

フラボノイドは大麻の葉と花に約2.5%程度含まれていると言われています。

大麻には独特の風味がありますが、一般的には有効成分の1つでもある「テルペン」が味や香りを生み出していると考えられています。

しかし、テルペンとフラボノイドが互いに相乗効果を生み出すことによって、品種ごとの香りや味を生み出していると言われており、フラボノイドは大麻株の品種を区別する上で重要な役割を果たします[2]

さらに、フラボノイドはその他の植物と同様に大麻植物の色素沈着にも影響を与えます。

濃い紫色をした大麻株は、アントキサンチンやアントシアニンといったフラボノイドの影響で着色を引き起こしていると考えられています。

大麻特有のフラボノイドの薬理効果についても研究が進められており、健康上のさまざまな疾患の予防への効果が期待されているそうです。

大麻フラボノイドの効果

大麻に含まれるフラボノイドがどのような効果を生み出すのか詳しく見ていきましょう。

フラボノイド固有の効果やカンナビノイド、テルペンといった大麻の主要成分との関わりも含めて解説していきます。

①カンナビノイドとの側近効果を生み出す可能性がある

研究[1]では、フラボノイドが大麻の主要成分でもあるカンナビノイドやテルペンといった成分と相乗的に作用する「側近(アントラージュ)効果」がある可能性が示唆されています。

側近(アントラージュ)効果は1980年に発見されたもので、化合物同士が連携することで、単体よりも強力な治療効果や精神活性効果を生み出すものです。

カンナビノイドの側近効果については、広く知られていることですが、大麻フラボノイドについても同様の効果が期待されています。

ただし、これについてはまだ可能性レベルに止まる話でもあり、効果の有無やメカニズムを解明するには、より多くの研究が必要です。

②抗炎症作用・抗酸化作用も期待されている

1986年にロンドン大学の研究者・マリリンバレッドが2つのカンナビフラビン(大麻フラボノイドの一種)を分離することに成功し、それらが非常に強力な抗炎症作用を持っていることが発見[5]されました。

カンナビフラビンにはA,B,Cの3種類があるのですが、このうち「カンナビフラビンA」「カンナビフラビンB」によって生成される抗炎症効果は、アスピリンによって生成されるものよりも最大で30倍強力であると考えられています。

しかし、大麻に含まれるカンナビフラビンの量は非常に少なく、全体の0.15%未満と言われているため、大麻からその効果を得るのは現実的ではありません。

それでも、研究[1]によって大麻植物とは別にカンナビフラビンを代謝的に操作することで、カンナビフラビン単体を生成することに成功しており、企業との連携を通じて商用化に向けた研究が進められています。

従来の抗炎症薬でもあるアスピリンやイブプロフェリン、アドビルと比較して、健康上のリスクを引き起こさないことから、フラボノイドは医療大麻業界の次なる可能性として注目を集めています。

③抗菌・抗がん作用の期待も!

大麻フラボノイドには、抗菌・抗がん作用の可能性があることも期待されています。

特に、大麻フラボノイドの1つ「ケルセチン」には、抗ウイルス効果があると示唆されており、「ルテオニン」や「オリエンチン」には、臨床試験によってがんに対する薬理学的効果があると示されているようです。[4]

将来的に研究が進められることで、大麻フラボイドが医学界で活躍する可能性も大いに期待できるでしょう。

大麻フラボノイドの種類

ここでは、大麻に含まれるフラボノイドの種類を紹介していきます。

どのようなフラボノイドが存在しており、どんな効果が期待されているのか詳しく見ていきましょう。

①カンナフラビンA,B,C

「カンナフラビンA,B,C」は、プロスタグランジンの炎症経路を阻害することがわかっており、抗炎症作用を持つフラボノイドとしても知られています。[3]

大麻植物に含まれるテルペンと相乗効果を生み出すことで、より強力な抗炎症効果を提供していると言われています。

②ビテキシン/イソビテキシン

「ビテキシン/イソビテキシン」は、痛風の治療への適用性や甲状腺ペルオキシダーゼの阻害が期待されているフラボノイドです。[3]

③ケンペロール

「ケンペロール」は、抗うつ効果があると言われているフラボノイドです。[3]

さらに、ケンぺロールによってがんやいくつかの冠状動脈疾患のリスクを減らす可能性についても指摘されています。

大麻の主要成分でもあるカンナビノイドにも抗うつ効果があると言われているため、ケンペロールとカンナビノイドの相乗効果についても期待されているそうです。

④アピゲニン

「アピゲニン」は、移植された臓器の拒絶反応を回避するため、臓器移植中に投与される免疫抑制剤「シクロスポリンA」の副作用を減少する効果が示さられています。[3]

アピゲニンによって、モノアミン輸送体を刺激し、神経伝達物質レベルの変化を加えられる数少ない物質であることも証明されているそうです。

最近では、アピゲニンがGABA受容体の抗不安薬および鎮静薬として作用することも明らかになっています。

⑤ケルセチン

「ケルセチン」は、ウイルス酵素を阻害することで、抗ウイルス効果をもたらす可能性が指摘されています。[3]

抗炎症剤として使われるプロスタグランジンの生成を阻害することで、抗炎症効果を高め、カンナビノイドとの相乗効果も発揮するそうです。

最近の研究では、ケルセチンの持つ抗炎症作用が線維筋痛症の治療に適用できる可能性が期待されています。

⑥ルテオニン/オリエンチン

「ルテオニン/オリエンチン」には、抗酸化剤・抗炎症剤・抗生物質としての効果や、がんに対する薬剤としての薬理学的効果があると示されています。[3]

このフラボノイドもカンナビノイドとの相乗効果を持つことができると言われています。

まとめ:大麻に含まれるフラボノイドは積極的に研究されている

フラボノイドは、成分としての効果やカンナビノイド・テルペンといった大麻の主要成分との相乗効果が期待される成分で、積極的な研究が進められています。

規制などによって研究が進められていない部分もありますが、大麻フラボノイドを理解することで、大麻の秘密を解き明かすことができるかもしれません。

【参考】
[1]THE HIGHERPATH:What Are Cannabis Flavonoids And Why Do They Matter?
[2]Leafly:What are cannabis flavonoids and what do they do?
[3]Fundacion CANNA:Flavonoids
[4]Isolation from cannabis sativa L. of cannflavin—a novel inhibitor of prostaglandin production
[5]Cannflavin A and B, prenylated flavones from Cannabis sativa L

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Kohei

マリファナJP代表のKです。 日本経済に新しいマーケットを誕生させると共に、日本人に大麻の素晴らしさを伝え、1人でも多くの日本人に大麻に対する正しい理解をしてもらえる様に現在活動しております。
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