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CBG(カンナビゲロール)

CBDに次ぐ注目成分「CBG(カンナビゲロール)って何?どんな成分?

睡眠の改善やストレスの緩和、リラックス効果など日常生活におけるさまざまな面で好影響を与えてくれる「CBD(カンナビジオール)」。

認知度の高まりとともに、生活の一部に取り入れる人が増えています。そんな中、CBG(カンナビゲロール)という成分も注目を集めています。

CBDを上回るメリットを持っていると話題を集めており、CBGはまた新たなムーブメントを巻き起こす期待がかかってしまう。

日本ではまだあまり知られていませんが、北米を中心に話題沸騰となっているCBGとは、一体どのような成分なのでしょうか?

今回はCBG(カンナビゲロール)の基本情報やCBDとの違い、主な効果やメリットについて解説していきます。

CBDについては以下の記事で詳しく解説しています。

CBDとは何か?大麻の主成分であるCBDの効果・効能を徹底解説

CBG(カンナビゲロール)とは?

CBG(カンナビゲロール)とは一体どのような成分なのでしょうか?

CBD(カンナビジオール)と似たような名称なので、同じような成分なのかとイメージした人も多いでしょう。元々、CBD自体は麻に含まれる化学物質「カンナビノイド」の一種です。

カンナビノイドには100種類以上もの種類があり、CBDと並んでTHC(テトラヒドロカンナビノール)CBN(カンナビノール)の3つが主成分となっています。

CBG(カンナビゲロール)は、こういったCBD、THCが変化する前の成分と言われています。

麻に含まれるCBDA(カンナビゲロール酸)に熱を加えたり、紫外線を長時間さらすことによって二酸化炭素分子(CO2)が失われ、CBDやTHCといった成分に変換されてしまいます。

イメージとしてはCBG(カンナビゲロール)は、CBDやTHCといった成分の祖先のような存在と考えるといいでしょう。

カンナビノイドについては以下の記事で詳しく解説しています。

カンナビノイドとは?大麻由来の成分「カンナビノイド」の種類や効果を解説!

CBG(カンナビゲロール)の効果は?

CBG(カンナビゲロール)は、大麻に関する規制のため、品質研究が難しくなっている状況になっています。

その中でも、CBGには精神活性作用を生み出さず、さまざまな効果を生み出すことが研究によって明らかになっています。

CBGの効果についてはCBDと共通した症状に効果を持つと言われています。

例えば、不安の解消(抗不安作用)、睡眠の改善、食欲の増進といった生活に大きく関わる効果もあり、吐き気の抑制、消化器官への効果が指摘されています。

また、研究によってCBGの潜在的な効果も徐々に明らかになっています。

骨形成・治癒

2007年に実施された骨髄培養におけるCBGや他のカンナビノイドの影響に関する研究[1]で、CBGを含むカンナビノイドが骨の成長や形成、骨折の治癒をサポートする働きがあるという可能性を示す結果が報告されています。

腫瘍の成長を遅める

2009年に発表された内容でCBGやその他のカンナビノイドが癌細胞やさまざまな腫瘍の進行及び成長を鈍くする効果が示されています。[2]

腫瘍の進行を遅らせることができれば、寿命を延ばしながら、治療を続けることができます。

抗真菌・抗菌治療

CBGによる抗真菌・抗菌特性に関する研究[3]が続けられています。

2008年にはMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)に対する有効性が明らかとなり、抗生物質の効かない細菌に対する効果に期待がかかっています。

鎮痛効果

多発性硬化症やがんによって生じる痛みやその他さまざまな疾患における鎮痛効果が明らかになっています。[4]

耐用性にも優れており、鎮痛治療における活用に期待がかかっています。

抗炎症作用

炎症系の症状に対してもCBGの効果が示されています。

2013年に発表されたイタリアの研究[5]では、CBGには強い抗炎症作用があると報告されています。

過活動膀胱治療

カンナビノイドは膀胱機能障害において、さまざまな治療で活用されてきました。

2015年に発表された研究[6]ではCBGに膀胱収縮の軽減効果を持つことが明らかになっており、過活動膀胱の治療への活用が期待されています。

不安障害

THCやCBDにもうつ病や不安障害に対する効用が広く知られています。

CBGには精神活性作用もなく、こういった精神疾患に対する治療薬として機能する可能性が示されています。[7]

乾癬と皮膚治療

CBGおよび他のカンナビノイドは、皮膚におけるカンナビノイド受容体の存在により、様々な皮膚疾患の治療に有用です。

2007年の研究[8]では、CBGはケラチノサイトの増殖を阻害することが示され、乾癬の治療におけるCBGの役割を示唆しています。

緑内障治療

1990年の研究[9]では、THCおよびCBGによる治療は、緑内障の動物実験において房水流量を2-3倍増加させました。

房水流量の増加は、緑内障症例の眼圧低下に役立つことがあります。

神経保護作用

ハンチントン病の動物モデルを用いた2015年の研究[10]で、CBGは「神経保護剤として非常に活性がある」ことがわかりました。

CBGはハンチントン病のマウスの動きと回復を改善し、ニューロンを変性から保護しました。

また、CBGは抗炎症および抗酸化作用の可能性も示しました。研究者らは、CBGを神経変性疾患の治療薬としてさらに研究すべきであると結論付けました。

CBGのメリットは?CBDよりも優れている?

CBGはCBDと似たような効果を持つ成分であることが把握できましたが、ではなぜCBGが注目を集めているのでしょうか?

CBGにはCBDとどのように違うのか、そのメリットについて詳しくみていきましょう。

CBD(カンナビジオール)と同様に精神活性作用がない

アメリカでは医療用として大麻を用いることがありますが、大麻に含まれるTHCには精神活性作用を生み出すため、身体へのリスクを抱えていることが問題でした。

それに対してCBDは精神活性作用を生み出さず、高い安全性を持ちながらさまざまな効果が得られることが明らかになっています。同様にCBGにも精神活性作用はありません。

そのため、安全性も高くさまざまな用途で広く使われることが考えられます。

他の成分と一緒に摂取することで相乗効果が生まれる

CBD商品の中で「フルスペクトラム」という言葉を目にした方も多いでしょう。

フルスペクトラムとは、CBDを含むさまざまなカンナビノイドを含有した商品のことで、他の成分と一緒に摂取することで相乗効果(アントラージュ効果)が期待できます。

そのためCBGとCBDを一緒に摂取することでより高い効果が生まれるでしょう。

フルスペクトラム、アントラージュ効果については以下の記事で詳しく解説しています。

フルスペクトラムCBDとは何?他のCBD製品とどう違うのか?
複数のカンナビノイドが相乗的に働く「アントラージュ効果」について知ろう

CBG(カンナビゲロール)のデメリットは?

注目を集める成分でもあるCBGですが、デメリットもあります。メリット・デメリットの両面を把握した上で使用を検討してください。

希少性が高い・高価

CBGはCBDと比較して希少性が高く、商品として販売されていても市場価格はかなり高いです。

CBGを購入して日常的に使いたいと思うかもしれませんが、こういった市場の需要に対して、供給が追いついていないため、どうしても価格が上がってしまいます。

手頃な価格でCBGを使いたい場合にはもう少し待つ必要がありそうです。

臨床試験が足りない

CBGは大麻検査に関する規制の影響から、CBDと比較しても臨床試験が不足している状態にあります。

そのため、まだ明らかとなっていない副作用や身体への負担が存在するかもしれず、不透明な部分も残されているという状態です。

まとめ

CBDに次ぐ注目の成分CBG(カンナビゲロール)について解説しました。アメリカではCBDブームに次ぐ形でCBGブームが起きており、CBGを使った商品も人気を博しています。

CBG商品としては主に「アイソレート・パウダー」という形で販売されています。CBDオイルなどと一緒に混ぜて摂取することで相乗効果も期待できるので気になる方は利用してみてください。

【参考】

[1]PubMed:Cannabinoids stimulate fibroblastic colony formation by bone marrow cells indirectly via CB2 receptors
[2]cannabisinternational:Non-psychotropic plant cannabinoids: new therapeutic opportunities from an ancient herb
[3]ACS Publications:Antibacterial Cannabinoids from Cannabis sativa: A Structure−Activity Study
[4]PMC:Cannabinoids in the management of difficult to treat pain
[5]J-stage:Evaluation of the Cyclooxygenase Inhibiting Effects of Six Major Cannabinoids Isolated from Cannabis sativa
[6]PubMed:Effect of Non-psychotropic Plant-derived Cannabinoids on Bladder Contractility: Focus on Cannabigerol
[7]researchgate:Beyond Cannabis: Plants and the Endocannabinoid System
[8]PubMed:Cannabinoids inhibit human keratinocyte proliferation through a non-CB1/CB2 mechanism and have a potential therapeutic value in the treatment of psoriasis
[9]PubMed:A comparison of the ocular and central effects of delta 9-tetrahydrocannabinol and cannabigerol
[10]PubMed:Neuroprotective properties of cannabigerol in Huntington’s disease: studies in R6/2 mice and 3-nitropropionate-lesioned mice

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Kohei

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