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大麻産業に投資する反逆の起業家ピーター・ティールの肖像

常に世の常識を疑い、人々が気付いていない市場をいち早く独占し、世界を動かしてきたピーター・ティールが大麻産業に世界で最初に参入した事は、いかにも多くの示唆が含まれています。

戦後、日本では大麻は完全なるタブーであり、GHQの要請により制定された大麻取締法を聖なる神具として神棚に祀ってきたわけですが、今後、私たちは大麻とどう向き合っていくべきでしょうか?

大麻の法規制に関しては、医学的な効用が議論の主な論点ですが、世界的な投資家、起業家が大麻産業をどのように評価して、大麻産業がどのように成長しているのかという観点から大麻を考える事も、また重要と言えるでしょう。 「ほとんどの人が賛成しない、大切な真実はなんだろう」

ピーターティール

画像:Wallstreetjounal

フランクフルトで生まれたピーター・ティールは、1歳の時にアメリカのクリーヴランドに移住しましたが、化学エンジニアだった父の転勤に伴い、幼いころは南アフリカや南西アフリカで過ごしました。

その後、アメリカに戻り、スタンフォード大学で哲学を学んだ後にスタンフォード・ロースクールで法学博士を取得しました。 卒業後ティールは、一度はニューヨークの大手法律事務所に就職するものの半年ほどで辞めており、「誰しもがそこで働く事を夢見るのにも関わらず、働きはじめると誰しもが辞めたがる奇妙は場所だった」と回想しています。

その後もクレディ・スイスや法務事務官などで働くという、いわゆるエリート畑を歩んだティールですが、この頃から「エリート同士での競争からは真の価値は生まれない。競争は負け犬のする事」という考えが芽生えていったと言われています。

1996年にティール・キャピタル・マネジメントを設立した彼は、それ以降、起業家としての歩む事になります。1998年にPayPalを共同設立し、2002年に15億ドルでeBayに売却するまでCEOを務めています。

その後も、ヘッジファンドのクラリウム・キャピタル、データ解析ソフト開発を手掛けるパランティア、ミスリル・キャピタルなどを次々と立ち上げ、確固たる地位を確立していきます。

ティールがフェイスブックにアーリーステージで投資を即決し、1000億円以上の利益をあげた事は日本でも広く知られていますが、データマイニング企業のパランティアに関しては、FBIや政府機関もクライアントに抱えており、非上場ながらIPOをすれば4兆円以上の評価されるとの予測もあるほどです。(出典: japan.cnet.com)

競争は負け犬のするもの

ティールは、かねてよりエリート同士で不必要に競争し消耗しあう事に対して、警鐘を鳴らしてきました。競争過多な市場で消耗するのでなく、人々が気付いていない小さな市場を独占せよと。有名なエピソードがあります。

ペイパルが、黎明期のインターネット決済で市場を独占するために、キャッシュバックキャンペーンやアフィリエイト報酬の制度を導入してユーザー獲得をはかっていた際、次々とライバル企業が脱落する中、唯一同じ手法で対抗する企業が現れました。

しかも、その企業のアフィリエイト報酬は、ペイパルの二倍をつけてユーザー数を急増させていたのです。その企業こそがイーロン・マスクのXドットコムでした。そして、同じ手法で競合するライバルの出現の際にとったティールの決断は、いまも語り草となってるのです。

ティールは、イーロン・マスクと競争を続けるのではなく、2000年にマスクと手を結び合併会社を作るという決断しました。結果、この時に手を結んだティールとマスクは、ともにIT業界を牽引する世界的なリーダーへとなり、今も堅い絆で結ばれています。

大麻産業に参入した最初のビリオネア

大麻産業

そんなシリコンバレーの首領ピーター・ティールは、2014年に大麻産業に世界で初めて参入したビリオネアでもあるのです。

ティールは、2014年に医療大麻・カンナビス業界に投資を行うプライベティア・ホールディングス(PRIVATEER Holdings)を設立しており、プライバティアが投資した医療大麻メーカーのティルレイは上場後に時価総額が1兆円を超えた事は当時、おおきな話題を呼びました。

同社の出資先には、医療用大麻のメーカーのティルレイ、マリファナに関する情報サイト「リーフリー(Leafly)」やマリファナの製造と販売を手掛ける「マーリー・ナチュラル(MarleyNatural)」、そして大麻を含有する菓子類を展開する「グッドシップ(Goodship)」等があります。

前述したように、プライバティアの出資したティルレイは、昨年9月に上場後に10倍余り上昇し、数年でプライバティアに巨額の利益をもたらしました。 それまでは、多くのアメリカ市民は大麻容認の姿勢であったものの、大企業は軒並み参入に慎重であり、良くも悪くもささやかな産業でした。

そのため、2014年にピーター・ティールがプライバティアに出資したことは、一種のセンセーションともいえる出来事だったのです。実際に、その後コカ・コーラ社が大麻産業への参入について言及したり、コロナビールを製造・販売するコンテーション・ブランドが大麻関連企業に出資するなど、潮目が変わる事となります。

Forbesによれば、2018年の世界の合法大麻市場の規模はおよそ77億ドル(約8,400億円)であったと推定され、今後60%の年平均成長率を予想するリサーチ会社もあるほどです。

Cowen&Co によると、大麻産業の市場規模は2021年には314億ドル(約3.4兆円)、2026年には500億ドル(約5.4兆円)まで成長すると予想されています。(出典:fastcompany)

日本人は大麻産業とどう向き合うべきか

常に世の常識を疑い、人々が気付いていない市場をいち早く独占し、世界を動かしてきたピーター・ティールが大麻産業に世界で最初に参入した事は、いかにも多くの示唆が含まれています。

戦後、日本では大麻は完全なるタブーであり、GHQの要請により制定された大麻取締法を聖なる神具として神棚に祀ってきたわけですが、今後、私たちは大麻とどう向き合っていくべきでしょうか?

大麻の法規制に関しては、医学的な効用が議論の主な論点ですが、世界的な投資家、起業家が大麻産業をどのように評価して、大麻産業がどのように成長しているのかという観点から大麻を考える事も、また重要と言えるでしょう。 「ほとんどの人が賛成しない、大切な真実はなんだろう」

シリコンバレーを代表する超大物VCであるピーターティールが、大麻産業に2014年に参入し、巨額のリターンを上げている事はご存じでしょうか?

ピーター・ティールは、オンライン決済で革命を起こしたPayPalの共同創業者であり、シリコンバレーでは知らない人はいないほどの伝説的な起業家として知られています。

ペイパル創業メンバーたちは、その後、次々とスタートアップを立ち上げ、会社を離れた後もティールを中心に強い結束力をほこる事から「ペイパル・マフィア」と呼ばれる巨大なネットワークを形成する事となりました。

「ペイパル・マフィア」にはテスラモーターズのイーロン・マスクリンクトインのリード・ホフマンイェルプのジェレミー・ストップルマンユーチューブのチャド・ハリーなど早々たる面々が名を連ねている事からも、その影響力の大きさが伺えます。

画像:forbs

ピーター・ティールは、連続起業家、投資家、思想家、慈善家、リバタリアンと様々な顔を持つ事でも知られていますが、世間の常識を疑い“ほとんどの人が賛成しない、大切な真実”を探求する事の重要性を説いてきた事でも有名です。

まだ何者でもなかったマーク・ザッカーバーグへの出資を即決したのも、ドットコムバブルの直後であり、ビットコイン黎明期から金融の概念を根底から覆す事になるのもだと予言するなど、常に社会に対して”逆張り”をしてきました。

そんなシリコンバレーの首領ピーター・ティールは、2014年に大麻産業に世界で初めて参入したビリオネアでもあるのです。 ティールは、2014年に医療大麻・カンナビス業界に投資を行うプライベティア・ホールディングス(PRIVATEER Holdings)を設立しており、プライバティアが投資した医療大麻メーカーのティルレイは上場後に時価総額が1兆円を超えた事は当時、おおきな話題を呼びました。

当時は、アメリカにおいても大麻に対しては慎重な姿勢をとる企業が多かったのですが、シリコンバレー絶大な影響力を持つティールの参入のインパクトは大きく、他のVCも大麻産業を重要な成長産業だと真剣に検討するようになりました。

反逆の起業家ピーター・ティールとは

ピーターティール

画像:Wallstreetjounal

フランクフルトで生まれたピーター・ティールは、1歳の時にアメリカのクリーヴランドに移住しましたが、化学エンジニアだった父の転勤に伴い、幼いころは南アフリカや南西アフリカで過ごしました。

その後、アメリカに戻り、スタンフォード大学で哲学を学んだ後にスタンフォード・ロースクールで法学博士を取得しました。 卒業後ティールは、一度はニューヨークの大手法律事務所に就職するものの半年ほどで辞めており、「誰しもがそこで働く事を夢見るのにも関わらず、働きはじめると誰しもが辞めたがる奇妙は場所だった」と回想しています。

その後もクレディ・スイスや法務事務官などで働くという、いわゆるエリート畑を歩んだティールですが、この頃から「エリート同士での競争からは真の価値は生まれない。競争は負け犬のする事」という考えが芽生えていったと言われています。

1996年にティール・キャピタル・マネジメントを設立した彼は、それ以降、起業家としての歩む事になります。1998年にPayPalを共同設立し、2002年に15億ドルでeBayに売却するまでCEOを務めています。

その後も、ヘッジファンドのクラリウム・キャピタル、データ解析ソフト開発を手掛けるパランティア、ミスリル・キャピタルなどを次々と立ち上げ、確固たる地位を確立していきます。

ティールがフェイスブックにアーリーステージで投資を即決し、1000億円以上の利益をあげた事は日本でも広く知られていますが、データマイニング企業のパランティアに関しては、FBIや政府機関もクライアントに抱えており、非上場ながらIPOをすれば4兆円以上の評価されるとの予測もあるほどです。(出典: japan.cnet.com)

競争は負け犬のするもの

ティールは、かねてよりエリート同士で不必要に競争し消耗しあう事に対して、警鐘を鳴らしてきました。競争過多な市場で消耗するのでなく、人々が気付いていない小さな市場を独占せよと。有名なエピソードがあります。

ペイパルが、黎明期のインターネット決済で市場を独占するために、キャッシュバックキャンペーンやアフィリエイト報酬の制度を導入してユーザー獲得をはかっていた際、次々とライバル企業が脱落する中、唯一同じ手法で対抗する企業が現れました。

しかも、その企業のアフィリエイト報酬は、ペイパルの二倍をつけてユーザー数を急増させていたのです。その企業こそがイーロン・マスクのXドットコムでした。そして、同じ手法で競合するライバルの出現の際にとったティールの決断は、いまも語り草となってるのです。

ティールは、イーロン・マスクと競争を続けるのではなく、2000年にマスクと手を結び合併会社を作るという決断しました。結果、この時に手を結んだティールとマスクは、ともにIT業界を牽引する世界的なリーダーへとなり、今も堅い絆で結ばれています。

大麻産業に参入した最初のビリオネア

大麻産業

そんなシリコンバレーの首領ピーター・ティールは、2014年に大麻産業に世界で初めて参入したビリオネアでもあるのです。

ティールは、2014年に医療大麻・カンナビス業界に投資を行うプライベティア・ホールディングス(PRIVATEER Holdings)を設立しており、プライバティアが投資した医療大麻メーカーのティルレイは上場後に時価総額が1兆円を超えた事は当時、おおきな話題を呼びました。

同社の出資先には、医療用大麻のメーカーのティルレイ、マリファナに関する情報サイト「リーフリー(Leafly)」やマリファナの製造と販売を手掛ける「マーリー・ナチュラル(MarleyNatural)」、そして大麻を含有する菓子類を展開する「グッドシップ(Goodship)」等があります。

前述したように、プライバティアの出資したティルレイは、昨年9月に上場後に10倍余り上昇し、数年でプライバティアに巨額の利益をもたらしました。 それまでは、多くのアメリカ市民は大麻容認の姿勢であったものの、大企業は軒並み参入に慎重であり、良くも悪くもささやかな産業でした。

そのため、2014年にピーター・ティールがプライバティアに出資したことは、一種のセンセーションともいえる出来事だったのです。実際に、その後コカ・コーラ社が大麻産業への参入について言及したり、コロナビールを製造・販売するコンテーション・ブランドが大麻関連企業に出資するなど、潮目が変わる事となります。

Forbesによれば、2018年の世界の合法大麻市場の規模はおよそ77億ドル(約8,400億円)であったと推定され、今後60%の年平均成長率を予想するリサーチ会社もあるほどです。

Cowen&Co によると、大麻産業の市場規模は2021年には314億ドル(約3.4兆円)、2026年には500億ドル(約5.4兆円)まで成長すると予想されています。(出典:fastcompany)

日本人は大麻産業とどう向き合うべきか

常に世の常識を疑い、人々が気付いていない市場をいち早く独占し、世界を動かしてきたピーター・ティールが大麻産業に世界で最初に参入した事は、いかにも多くの示唆が含まれています。

戦後、日本では大麻は完全なるタブーであり、GHQの要請により制定された大麻取締法を聖なる神具として神棚に祀ってきたわけですが、今後、私たちは大麻とどう向き合っていくべきでしょうか?

大麻の法規制に関しては、医学的な効用が議論の主な論点ですが、世界的な投資家、起業家が大麻産業をどのように評価して、大麻産業がどのように成長しているのかという観点から大麻を考える事も、また重要と言えるでしょう。 「ほとんどの人が賛成しない、大切な真実はなんだろう」

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