CBDの輸入後にTHCが発覚した場合の対処法を解説!THC含有リスクを未然に防ぐには?
海外から輸入したCBD原料やCBD商品からTHCが検出されてトラブルが生じたという事例は国内でもチラホラ見かけます。
CBDもTHCも同じ大麻草から抽出される成分でもあるため、製造過程の中でTHCが混入してしまう可能性も考えられるでしょう。
日本と海外の規制や基準の違いもトラブルの原因として挙げられるかもしれません。
THCは日本で違法な成分として指定されているため、CBD原料やCBD商品の中にTHCが含有していると処罰の対象になることも考えられます。
そこで今回はCBDの輸入後のTHCが発覚した場合の対処法について詳しく解説していきます。
日本の法律におけるCBDの法規制については以下の記事で詳しく解説しています。
CBD輸入時に税関に止められた際の対処法については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒2022年にCBDの部位規制が撤廃される?日本の法律におけるCBDの法規制を解説!!
輸入したCBDにTHCが含有している可能性はある
成分分析書や証明書などを生産業者から取り寄せて正しい手続きの元、CBDを輸入したにもかかわらず、THCが検出されたという事例は珍しいものではありません。
いくら正しい手続きを踏んだとしても、一定のTHC含有リスクは存在してしまうので注意をしなければなりません。
では、なぜ輸入したCBDにTHCが含有されているという事案が起きてしまうのでしょうか。
考えられる原因としては以下の2点が考えられます。
- 成分分析書の間違い
- 定量条件の違い
では、それぞれの原因について詳しくみていきましょう。
①成分分析書の間違い
日本と海外ではCBDやTHCに関する規制が大きく異なるため、成分分析書での間違いが起きやすくなると言われています。
例えば、アメリカではCBDに対して0.3%以下までのTHCであれば含有していても問題ないと定められています。
0.3%以下のTHCについては、0%という判断がなされることもあるため、海外のCBD商品やCBD原料の成分分析書を取り寄せた際、THCが含有されているのもかかわらず0%と表示されていたという事態が生じる可能性があります。
②定量条件の違い
輸入前と輸入後でTHCの定量条件が異なるというのも、THC含有トラブルを引き起こす原因として考えられています。
輸入する際にとられたデータと輸入後のデータでTHCの定量条件が異なると、輸入前はTHCが含まれていないのに、輸入後に検査したらTHCが検出されたという事態を招いてしまいます。
THC含有リスクについては、生産業者や輸入業者の問題というよりも、日本と海外における規制や基準の差が原因と考えられるでしょう。
CBD輸入時に税関に止められた際の対処法については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒CBD輸入時に税関に止められた際の対処法を解説!スムーズに手続きしてトラブルを解決!
CBDの輸入後にTHC含有が発覚した際の対処法
では、輸入したCBDにTHCが含有されていると発覚した場合、どのような対処をすればいいのでしょうか。
ここでは「検査機関に調査してもらう」「THC検出された場合にすべき対応」「THC含有を放置していると?」の3つに分けて、THC含有発覚後の対処方法を詳しく解説していきます。
CBDビジネスを行う上で起きうるリスクでもあるので必ずチェックしておきましょう。
①検査機関に調査してもらう
まず最初に信頼できる検査機関に該当する商品を提出して成分検査を行なってもらってください。
主な検査機関としては以下の2つが挙げられます。
これらの検査機関で成分調査を行なった上でTHCが検出された場合、以下で紹介する対応をしなければなりません。
②THC検出された場合にすべき対応
調査を行なった商品にTHCが検出された場合、以下の対応を行なってください。
- 商品の回収/購入者への連絡/HPなどでの報告
- 在庫および回収した商品を免許を有する者に譲渡する
- 所轄の警察に連絡する
商品を販売した後にTHC含有が発覚した場合には、購入者に連絡をしたり、HP上に記載したりして、商品の回収を行なってください。
その上で、在庫や回収した商品を大麻取締法で定められる大麻取扱者(トド府県知事の免許を受けた大麻栽培者、大麻研究者)に、全て譲渡してください。
その後、所轄の警察に連絡をして対応してもらいましょう。
③THC含有を放置していると?
CBD内にTHC含有が発覚したまま放置していると、大麻取締法によって処罰の対象となるので注意が必要です。
THC含有の事実を知らなかった時点では違法にならないのですが、その事実を知った上で適切な対処をしない場合、違法と認識しながらも所持をしたということで「大麻所持罪」が成立する可能性があります。
販売を続けていた場合にも、厚生労働省から商品回収命令が出されるため、ビジネスを継続することが難しくなるでしょう。
輸入したCBDのTHC含有リスクを未然に防ぐ方法は?
輸入したCBDにTHCが含有しているリスクは、いくら注意していても起きうることでもあります。
ただ、その中でもリスクを最小限に抑えるために何ができるのかを知っておきましょう。
ここでは、輸入したCBDのTHC含有リスクを未然に防ぐ方法を解説します。
①輸入代理店を活用する
自分で海外の業者からCBD商品やCBD原料を輸入すると、コミュニケーションコストもかかりますし、取り寄せた書類に不備が見つかってトラブルを招く可能性も考えられます。
1からCBDビジネスを始める場合、どの業者から輸入すれば良いのかすらわからないかもしれません。
そういった場合は、CBDの輸入代理店を活用するのがおすすめです。
輸入代理店であれば信頼性の高い生産業者からCBDを輸入することができるため、THC含有リスクも抑えることができるでしょう。
複雑な手続きや業者との英語でのコミュニケーションも不要なので、他にリソースを割きたいという方にもおすすめです。
②合成CBDを使用する
合成CBDは、化学的なプロセスによって生産されるCBDのことです。
大麻草から抽出される天然のCBDには、THCは分離されずに残されているという可能性がありますが、合成CBDはCBD単体を生み出すという工程で作られるためTHC含有リスクは防げます。
ただし、合成CBDは高価格なため現実的に利用するには、まだ時間がかかりそうです。
CBDの輸入手続きを解説
CBDを輸入する際の正式な手続きについて把握しておきましょう。
必要書類と問い合わせ先を確認して、滞りなく手続きが行えるようにしてください。
【必要書類】
- 証明書(大麻草の成熟した茎または種子から抽出・製造されたCBD製品であること)
- 成分分析書(THCとCBDの分析結果など)
- 写真(CBDの原材料および製造工程)
【問い合わせ先】
- 対応部署:関東信越厚生局麻薬取締部
- メールアドレス:CHECKCBD@mhlw.go.jp
これらの手続きを輸入の都度行うようにしましょう。
まとめ:輸入したCBDのTHC含有リスクを理解して対処法を整理しておこう!
輸入したCBDにTHCが含有していた場合の対処法について解説しました。
日本と海外のCBDに関する規制や基準の違いによって、THCが含有している可能性があるので注意をした上で、発覚後に適切な対処ができるよう確認しておきましょう。
CBDビジネスを健全に継続するためにも、輸入手続きや輸入方法、対処法、関連法をキチンと理解してください。
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Kohei
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