CBDを摂取すると心拍数にどんな影響を与える?心臓病への効果はあるのか?
毎日を健康で過ごしたい方におすすめなCBD(カンナビジオール)ですが、研究によってさまざまな疾患への効果が期待されています。
ストレスの緩和や睡眠の改善、鎮痛、抗炎症作用といった効果が研究によって示唆されていますが、心拍数や心臓病に対する効果についても注目を集めています。
CBDと心拍数にはどのような関係があるのか、心臓病に対してどのような効果を持つのかなど気になりますよね。
そこで今回はCBDが心拍数にどのような影響を与えるのか、心臓病への効果はあるのかについて、さまざまな研究事例を紹介しながら可能性を探っていきます。
心拍数を上げる一般的な要因
日常生活の中で心臓が「バクバク」と高鳴る状態になることはよくあると思います。
運動や緊張によって心拍数が上がるのは誰しもが経験することですが、日常生活の中で急に心拍数が上がると何かと心配になってしまうでしょう。
心臓の拍動に敏感になって、不快感や違和感を自覚する状態を「動悸」と呼びますが、運動や緊張、興奮などによって生じるものは一過性であるため心配する必要はありません。
また、アルコールやニコチン、カフェインといった成分を摂取することで心拍数が上がることもありますし、睡眠不足や生活習慣も動悸の原因として考えられています。
一過性のものや原因が明らかなものについては、改善することで取り除くことができるので、心配する必要はそこまでありません。
しかし、特に明確な原因が思い浮かばないにもかかわらず動悸が生じる場合には、心臓病などの可能性を疑った方がいいでしょう。
動悸以外に胸の痛みや息苦しさを伴う場合には、医師の診察を早めに受けてください。
CBDを摂取すると心拍数はどうなる?
CBDを摂取することで心拍数を下げるという明確な証拠を示した研究はまだ存在していません。
動物を使った実験は数多く行われているものの、人を使った臨床試験が不十分であるため、可能性は示唆されているものの、明確な効果を結論づけることができない状態です。
CBDが直接的に心臓に働きかけて心拍数を抑えるといった研究結果もみられません。
しかし、CBDにはリラックス効果やストレスの緩和といった精神面での効果が研究によって期待されています。
①CBDを摂取するとリラックスを促す脳内物質の分泌を促す
CBDを摂取すると、脳内でセロトニンやGABAといった脳内物質が分泌され、副交感神経が過発になります。
副交感神経は興奮状態を抑え、エネルギーの消耗を軽減する際に働く自律神経です。活動時に働く交感神経に対して、副交感神経が働くのは主に睡眠時です。
CBDを摂取して副交感神経の働きを高める脳内物質の分泌を促すとリラックスした状態を作り出すことができ、結果的に心拍数を低下されると考えられています。
②CBDで心拍数が上がる原因は?
CBD商品を摂取して心拍数が上がった場合、その原因はCBDではなく他の成分にあると考えられます。
例えば、CBD商品には微量のTHCが含まれており、THCを摂取することで神経を興奮させ、心拍数が上がる可能性があるでしょう。
日本国内ではTHCは規制されている成分なので、そういった事例はあまり見られないかもしれませんが、CBD商品を購入する時はラベルに「THCフリー」と書かれてあるものを選んでください。
THCについては以下の記事で詳しく解説しています。
CBDと心臓病の関係について
CBDの研究が進められる中で、心臓病への効果について徐々に期待が高まっています。
さまざまな疾患への効果が期待される中で、心臓病に対する効果が明らかとなれば医療分野での活用も積極的に行われるでしょう。
ここでは、CBDと心臓病の関係について、研究事例を元に調査していきます。
①高血圧
CBDには抗炎症作用や抗酸化作用があると期待されていますが、これによって高血圧といった心臓病に繋がる可能性のある危険因子を減らすことができると考えられています。
高血圧は高血圧性心疾患の主要な危険因子でもあり、ストレスによって血圧が上昇することも多々あります。
2009年に行われた研究[1]では、ストレスの多い状態に晒され、血圧と心拍数の上昇を確認したラットに対して、CBDを投与したところ血圧と心拍数の両方を低下させたことが報告されました。
さらに、2017年の研究[2]では、健康な被験者をストレスにさらした状態でCBDを投与したところ、血圧の低下が確認されています。
イギリスのノッティンガム大学で行われたCBDの臨床試験によると、CBDを摂取することで安静時とストレスかの血圧を低下させるという結果が得られています。
CBDが血圧を下げるかどうかについては、まだまだ多くの研究が必要だと言われています。
②脳卒中
心臓病は脳卒中のリスクを高める疾患です。虚血性脳卒中は、血栓が脳への血流を遮断した時に発生するもので、脳内の血管を破裂させ、出血性脳卒中を引き起こす可能性もあります。
2010年に行われた研究[3]によると、CBDが脳卒中患者の脳損傷から保護し、脳機能を高めることで回復を助ける可能性があることが示されました。
2017年の研究[4]では、CBDが脳卒中中の脳血流を増加させたという結論も得られています。
ただし、こちらについても動物研究が行われたに過ぎず、立証するためには人を使った研究を数多く行わなければなりません。
③心臓を保護する効果について
いくつかの研究では、CBDに心臓を保護する効果があることが示唆されています。
心臓発作後のマウスや、糖尿病に関連する心臓損傷のあるマウスを使った実験によって、これらの可能性が証明されてました。
ただし、こちらも同様に動物実験のみではなく、人を使った実験を行う必要があります。
CBDの副作用や安全性について
第39回ECDD会議事前審査報告書CBDはWHO(世界保健機関)の報告においても安全性の高い成分として認められており、依存性や有毒性についても良好な評価を得ています。
過剰摂取をしない限りは副作用が生じるリスクも低いと報告されている安全な成分です。
ただし、人によって体質の合う合わないも当然あるでしょう。
体質によっては以下のような副作用が生じることがあります。
- 考えられる副作用
- 倦怠感
- 下痢
- 食欲の変化
- 体重の変化
また、日常的に医薬品を服用している方は注意が必要です。CBDと医薬品が相互作用を引き起こす可能性もあるため、使用前に必ず医師に相談するようにしてください。
まとめ:CBDは心臓病への効果が期待されている
CBDと心拍数や心臓病との関係について調査していきました。
研究自体が限られているため、明確な結論を出すことはできませんが、CBDが持つ可能性についてはかなりポジティブな見方がなされています。
将来的に研究が積み重ねられていく中で、CBDの可能性が証明されることも十分考えられるでしょう。
【参考】
・[1]5‐HT1A receptors are involved in the cannabidiol‐induced attenuation of behavioural and cardiovascular responses to acute restraint stress in rats
・[2]JCI insight:A single dose of cannabidiol reduces blood pressure in healthy volunteers in a randomized crossover study
・[3]MDPI:Therapeutic Potential of Non-Psychotropic Cannabidiol in Ischemic Stroke
・[4]frontiers in Pharmacology:A Systematic Review and Meta-Analysis of the Haemodynamic Effects of Cannabidiol
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