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CBDV(カンナビジバリン)とは?CBDとの違いや医学的利点などを解説!

健康や美容、さらには医学的な分野でもさまざまな可能性が研究によって期待されている大麻由来の成分CBD(カンナビジオール)。

CBDはカンナビノイドと呼ばれる大麻由来の成分の1つですが、CBD以外にも医学的に有望な成分が多数あります。

その中の1つが「CBDV(カンナビジバリン)」です。

CBDと同様にカンナビノイドの一種でありながら、化学構造などは異なる成分でもあり、医学的な分野で研究が進められてます。

そこで今回はCBDV(カンナビジバリン)について、CBDとの違いや医学的利点を詳しく解説していきます。

CBDについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

CBDV(カンナビジバリン)とは?

CBDV(カンナビジバリン)は、大麻植物に由来するカンナビノイドと呼ばれる成分の一種です。

構造的にはCBDと似ており、CBDVに関しても中毒性が極めて低く、THCが持つ精神活性作用もありません。

これまでの研究では、CBDVは主にアジアやアフリカから供給されたインディカ在来種の株およびTHCが自然に低い株に見られることが示されています。

そのため、CBDが多く含まれている株には、CBDVも多い傾向があります。

CBDV(カンナビジバリンの化学構造)

大麻草の中でCBDVが何から変換されるかについては明確ではありません。

CBD、THCCBCといったその他のカンナビノイドは、CBGを前駆物質として形成されると考えらていますが、CBDVに関しては植物内で形成されるメカニズムが正確に把握できておらず、さらなる研究が求められます。

分子構造の違いとしては、CBDとよく似ているものの、CBDのようにペンチル鎖(5個の炭素原子)を持つ代わりに、CBDVにはプロピル鎖(4個の炭素原子)があります。

CBDV(カンナビジバリン)の効果は?毒性はある?

CBDVの効果については、GWファーマが「安全性または毒性のシグナルなし」という報告をしており、最高試験容量でも十分に許容され、重大な副作用も観察されませんでした。

CBDVには、THCのような精神活性作用がなく、CBDと同様に忍容性・安全性の高さが高く評価されています。

また、CBDVには非常に重要な医学的可能性を秘めていると期待されています。

CBDV(カンナビジバリン)の医学的利点を解説

CBDVはその他のカンナビノイドと同様に、さまざまな医学的利点についての研究が進められています。

実際にCBDVをベースにした医薬品の開発が積極的に進められていることからも、有望視されていることが分かるでしょう。

では、研究によってCBDVにどのような医学的利点があると示唆されているのか詳しく見ていきましょう。

①てんかんなどの発作を軽減する可能性がある

CBDVの研究の多くは、主に発作への影響が中心となっています。

大麻由来の成分で作られ、最初にFDA承認を受けた「Epidiolex」を開発したGWファーマは、てんかんや他の形態の発作を軽減または予防するために、CBDVベースの薬の開発を進めています。

研究では、CBDVがいくつかのタイプのてんかんの発症と進行の両方に関与するカプサイシン受容体の神経科学的経路に影響を及ぼすことが報告されました。

CBDVが抗てんかん薬として使用される可能性は十分に高いと言えるでしょう。

②レット症候群に対する効果

2018年にげっ歯類を対象に行われた研究によると、CBDVはレット症候群に関連する神経行動学的問題をサポートする可能性が示されました。

レット症候群は、発作や発話の問題、筋肉の痙縮に影響を与えるX染色体突然変異によって生じます。

CBDVは、この病気の遺伝的に決められた形態と科学的に誘発された形態の両方に役立つと言われています。

2019年に「Journalof Psychopharmacology」にて発表された動物実験では、CBDVがレット症候群の人々と同じ遺伝的欠陥を持つマウスの記憶障害を治療することができると報告されました。

同様に神経学的欠陥についても効果が見られたものの、CBDVによる影響は一過性だったそうです。

③自閉症スペクトラム障害の治療

小児期における難治性てんかんと自閉症スペクトラム障害(ASD)は、密接に関連していると言われています。

CBDVは、反復的な行動の問題や認知の課題、コミュニケーション・社会的機能の問題といったASDによる問題の潜在的な治療法として研究が進められています。

④炎症を抑え、筋肉機能を回復させる

「British Journal of Pharmacology」に掲載された2019年の研究[1]では、CBDVがデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の患者に対して効果を持つ可能性が示されました。

この「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)」は、慢性的な炎症と不可逆的な骨格筋の損傷と変異を特徴としており、CBDVを投与することで炎症を緩和し、筋肉機能を回復、さらには強化する可能性が確認[2]されています。

CBDVによって運動能力を改善させる結果も得られており、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の新しい治療法として期待を集めています。

⑤抗悪心剤としての可能性

CBDVは強力な抗悪心剤としても期待を集めています。

げっ歯類に行った研究では、CBDVがCB1受容体のアゴニストとして作用することで、悪心反応を抑止する可能性が示されました。

CBDV(カンナビジバリン)は将来的にどう使われる?

CBDVは上記のように、さまざまな医学的利点が注目されており、積極的な研究が進められている成分です。

発見されたのは50年前と歴史はあるものの、研究自体は始まったばかりで、GWファーマといった大手製薬会社では、CBDVの臨床試験が進行されています。

医学的に高い可能性を秘めており、新しい分野ではあるものの非常に高い医学的関心を集めています。

実際に、抗けいれん薬としてのCBDVの可能性が明確に示されていることからもうかがえるでしょう。

しかし、研究量としてはまだまだ不十分で、現状で作成されたCBDVに関する研究論文では、治療法としてCBDVの効果を保証するに至っていません。

それでも、これだけ大麻由来のカンナビノイドの効果が注目を集める中、医学的な利点を持つ可能性の高いCBDVの研究は今後急速に進められていくでしょう。

CBDV(カンナビジバリン)を含むヘンプシードも販売されている

画像出典:DUTCH PASSION

オランダの大麻ブランドでもある「DUTCH PASSION」は、初めてCBDVを含むヘンプシードを発売した会社です。

「CBD-Victory」は、開花に約8~9週間かかるCBDV株を使用し、約4~6%のCBDVが含まれています。

まとめ:CBDVは医学的な効果が期待される注目成分!

CBDについて詳しく解説していきました。

CBDVは、てんかんによる発作や筋ジストロフィー、自閉症スペクトラム、レット症候群といった病気に対する効果が研究によって期待されている成分です。

医学的な関心が非常に高く、今後さらなる研究が進められていくことが考えらるので、皆さんも注目してみてください。

【参考】

[1]Cannabidivarin is anticonvulsant in mouse and rat
[2]Effects of non‐euphoric plant cannabinoids on muscle quality and performance of dystrophic mdx mice
Leafly:What Is CBDV (Cannabidivarin) & What Does This Cannabinoid Do?
DUTCH PASSION:CBDV: What does this non-psychoactive cannabinoid do?

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Kohei

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