CBDは過敏性腸症候群(IBS)に効果ある?詳しい研究事例を調査!
日常生活に支障を出てしまうほど症状が続くこともある過敏性腸症候群(IBS)。
腹痛や下痢、便秘など消化管の機能障害が続き、症状が重い場合には電車に乗れないといった影響も生じます。治療法は存在するものの予防するのが難しい疾患でもあります。
そんな過敏性腸症候群(IBS)に対して、CBDが効果を持つと期待されています。
今回は、CBDの過敏性腸症候群(IBS)に対する効果や研究事例などを詳しく見ていきましょう。
CBDについては以下の記事で詳しく解説しています。
⇒CBDとは何か?大麻の主成分であるCBDの効果・効能を徹底解説
過敏性腸症候群(IBS)とは?
過敏性腸症候群(IBS)は、大腸に腫瘍や炎症といった症状の原因になるような病気になっていないにもかかわらず、腹痛や下痢、便秘といった症状が長く続く疾患のことです。
消化管の機能障害によって起きると言われており、症状によって「便秘型」「下痢型」「混合型」「分類不能型」の4つに分けられます。
症状が重たい場合には、腹痛や下痢などの症状によって日常生活に支障が出るほどにもなります。では、そんな過敏性腸症候群(IBS)について、原因や症状、治療法を見ていきましょう。
①過敏性腸症候群(IBS)の原因
過敏性腸症候群(IBS)の原因は未だ明らかにされていません。
腹痛が生じる原因として、食べ物を消化・吸収し、便として排泄するための腸の収縮運動が行われる際、ストレスや不安な状態になることで、運動が過剰になったり、けいれんを起こしたりすることが挙げられまいます。
ストレスが原因で大腸の運動機能が障害される可能性や、刺激を腹痛として感じる脳が過敏になっている知覚過敏説なども考えられています。
しかし、過敏性腸症候群(IBS)が生じる原因については分かっていません。
②過敏性腸症候群(IBS)の症状
過敏性腸症候群(IBS)の主な症状としては国際的な基準が設けられています。
「過去3ヶ月以内に、1ヶ月あたり3日以上の腹痛やお腹の不快感が繰り返し起こっている」といった項目が挙げられており、それらの症状がによって排便の回数が増えたり、減ったりといった変化が診断基準となっています。
排便回数や便の形状から「便秘型」「下痢型」「混合型」「分類不能型」の4つに分けられます。
下痢や便秘といった症状の他にも、胃の痛みや胃もたれ、胸やけ、胃食道逆流症を合併して発症する人も多いと言われています。
③過敏性腸症候群(IBS)の治療法
暴飲暴食や深夜の食事、脂肪分の多い食事を避けて、規則正しい食生活を心がけ、アルコールなどの刺激物を控えなければいけません。
ストレスを溜めないことも重要で、睡眠時間を十分にとり、適度な運動や趣味を通じてリフレッシュすることも効果的。それに加えて、腸の運動を助けるビフィズス菌や乳酸菌を薬や漢方として処方されることもあります。
下痢や便秘といった症状を緩和するための薬を用いたり、心理的な不安に対して抗うつ薬が処方されたりするケースも。患者の症状の度合いに合わせて、これらの治療法を組み合わせて治療が行われます。
CBDは過敏性腸症候群(IBS)に効果ある?
CBDが過敏性腸症候群(IBS)に対して効果があるのかについて調査していきます。研究などによって明らかになっているCBDの効能を詳しく見ていきましょう。
CBDの持つどのような効果が過敏性腸症候群(IBS)に効くのか注目です。
①消化器系の筋肉の活動亢進を抑制する
過敏性腸症候群(IBS)の原因として、腸の過剰な運動が挙げられました。
Pharmacology&Therapeuticsに掲載された2010年の研究によると、CBDが回腸のアセチルコリン誘発性収縮を阻害することが示されています。
腸の平滑筋に作用し、運動亢進を軽減することで過敏性腸症候群(IBS)による症状を防ぐことが期待されています。
②ストレスや不安を軽減する
ストレスや不安といった心理的要素も過敏性腸症候群(IBS)の症状を引き起こす原因として考えられています。
それに対してCBDに期待されるストレスや不安を緩和する効果が活用できると言われています。
また、過敏性腸症候群(IBS)によって強まる不安に対しても、CBDの効果が期待されており、精神面でのサポートに関する有用性が指摘されています。
③日常生活の改善にもつながる
過敏性腸症候群(IBS)の治療法として、規則正しい睡眠や食事といった生活面の改善が挙げられました。
CBDを用いることで、脳内神経伝達物質の分泌を活性化できると言われており、精神や自律神経のバランスを安定化することが期待されており、規則正しい睡眠が得られます。
直接的な効果ではありませんが、日常生活の改善が過敏性腸症候群(IBS)の治療に重要しされている中で、CBDの持つ効果はかなり役立つを考えられています。
CBDを過敏性腸症候群(IBS)の補完的治療として用いる事例も多い
過敏性腸症候群(IBS)に対するCBDの効果について、まだ十分な量の研究成果が出ている訳ではありませんが、CBDを過敏性腸症候群(IBS)の症状管理ツールとして用いる事例は多数あります。
過敏性腸症候群(IBS)患者に対して、CBDベースの薬を投与したところ症状を緩和させ、効果的にコントロールできたと報告されています。
直接的な治療としての可能性はまだ示されていませんが、症状の管理を行うツールとしての有用性は指摘されており、補完的な治療法としてCBDが注目されています。
まとめ:CBDを過敏性腸症候群(IBS)の治療に用いるには、今後より多くの研究が必要
CBDの過敏性腸症候群(IBS)に対する効果について調査していきました。過敏性腸症候群(IBS)は、日常生活のほぼ全てに影響を及ぼすほど煩わしい疾患でもあります。
さまざまな治療法や処方薬はあるものの、薬による副作用を考えると、症状の緩和や管理するツールとしてCBDを用いるのは有効かもしれません。
ただし、CBDを過敏性腸症候群(IBS)の治療に用いるには、今後より多くの研究が必要になるでしょう。
現時点では、従来の治療法と並行して、補完療法としての役割にとどまっています。
【参考】
・THE FODMAP Challenge:CAN CBD BE USED TO TREAT IBS?
・mydosage:CBD for Irritable Bowel Syndrome
・DailyCBD:CBD for IBS: Everything You Need to Know
・ドクターズファイル:過敏性腸症候群(IBS)
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