大麻の種子(カンナビスシード)について解説!大麻の種の特徴とは?
嗜好品として使用される大麻には、大麻草の葉や花冠、茎、種子などが含まれています。
しかし、大麻の精神活性成分でもあるTHCについては、葉や花冠に多く含まれており、種子に関してはほとんど含まれていないと言われています。
では、大麻の種子(カンナビスシード)には、どのような特徴があるのでしょうか。
今回はそんな大麻の種子について解説していきます。
大麻については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒大麻とは?成分や植物としての「特徴」「効果」「法律」についての【完全ガイド】
大麻の種子とは?
大麻草を含む全ての被子植物または顕花植物は、成長によって生殖に必要な遺伝情報を含む種子を生成します。
大麻においては種子に含まれる遺伝物質によって、成熟した植物が持つ特徴を決定すると言われており、これらが望ましい効力や匂いを持っていると、安定的な栽培ができるようになります。
大麻の種子の大きさは「コショウの実」と同じぐらいと小さく、卵のような形で両端が尖っているのが特徴です。
片側のみに縦方向に横切る尾根があって発芽中に開き、尾根の反対側は丸みを帯びています。
種子の色は茶色で未発達で未受精の種子は白色をしていることもまれにあり、その場合には通常よりも小さいサイズとなるそうです。
また、大麻の種子の表面は斑点または縞模様となっており、一般的には薄茶色の斑点があると言われており、品種によっては赤または黄色の印があるのが特徴です。
植物の胚は種子の中に含まれており、最終的に葉や根、茎に分化する全ての細胞を収容しているといわれています。
生殖器官内に見られる胚は、果皮に包まれており、種子が発芽して成熟した植物に成長し始めると、根冠と呼ばれる特別な構造が植物の成長する先端を保護します。
一般的な大麻には種子が含まれていない?
嗜好品として流通している大麻には、種子が含まれていないと言われています。
大麻は雄雌異株の植物で、人間と同様に雄と雌で特性が異なっています。
雌の植物が雄の植物の存在下で成熟する場合、雄からの花粉は雌を受精させ、開花を経た上で種子が生成されます。
しかし、20世紀半ば頃、大麻の栽培者は性別特性が判明した時点で雄植物を淘汰し、未受精の雌のみを含む作物を収穫することで、喫煙前に種子を除去する必要のない大麻を作ることに成功します。
大麻の種子にはTHCがほとんど含まれていないため、栽培の段階で種子を生成するプロセスをカットし、よりTHC含有量の高い大麻の花を得ることに成功したため、流通する大麻には種子が含まれないようになりました。
こういった大麻はスペイン語で「without seed」と呼ばれるようになりました。
大麻の種子はどのように生産される?
大麻の種子は、雄植物の花粉から生産が開始されます。雄植物の花粉菅が成長し、花粉の形で分散する雄の生殖細胞を生成します。
花粉が雌の植物胚珠に移動すると、雌しべが脱落し、種子の生産が開始され、胚珠を含む苞葉が種子で満たされていきます。
大麻の種子の種類について
大麻の種子は1982年、インドのブリーダーによってフェミニンシードが開発されたことで大きな進歩を遂げました。
フェミニンシードはレギュラーシードと比較して、雌植物だけを生産するように設計されています。レギュラーシードでは、成熟した植物の雄雌を予想することはできません。
そのため喫煙可能な大麻草の花は雌の植物によってのみ生産されるため、フェミニンシードの開発は栽培にとって非常に重要でした。
さらに、雄の植物が近くの雌の植物に花を咲かせて種子を生成することで、収穫が台無しになるのも防いでいます。
フェミニンシードはオランダの種子会社によって広く普及し、雌植物の生産を大幅に効率化しました。
多くの大麻栽培者は、フェミニンシードに加えて、植物が毎日受ける光の量の変化によって誘発されることなく、開花プロセスを開始させるために注意深く育てられた自動開花種子を使用します。
自動開花種子は成長が簡単で、成長にそれほど多くの日光を必要といないため、成長期が短い場所や屋内での成長に適しています。
フェミニンシードを作る方法
フェミニンシードは「科学的エチレン阻害」と「ロデリゼーション」という2つの方法で作られます。
「科学的エチレン阻害」とは、コロイド銀やジベレリン酸といった化学薬品を植物に配合することで、雌花の生産を誘発する植物ホルモンの「エチレン」が生産されるのを阻害します。
「ロデリゼーション」は、植物の自然な自己防衛メカニズムを利用する方法ですが、あまり一般的ではありません。
大麻の種子は合法?
大麻取締法によると、法律によって定義される「大麻」の中に「大麻草の種子及びその製品」は除かれています。
そのため、大麻の種子を購入したり、所持したりすること自体は合法と言えるでしょう。
しかし、大麻取締法において、大麻取扱者以外が大麻を「所持・栽培・譲り受け・譲り渡し」をすることは禁止されています。
そのため、大麻の種子を所持すること自体は合法でも、種子を使って大麻草を育てようとしたら違法となってしまうでしょう。
大麻取締法については以下の記事で詳しく解説しています。
⇒大麻を吸うのは合法?おかしな法律”大麻取締法”の全貌を徹底解説
大麻の種子はどこで買える?
大麻の種子を購入する主な方法としては、ヨーロッパなどの合法的に実店舗で販売されているものを購入するといった手段があります。
国内でも大麻の種子を購入したり、所持したりするだけなら合法なので、ネットショッピングを通じて大麻の種子を手に入れることは可能です。
アメリカやカナダなど大麻の合法化が進んでいる地域では、小売店で大麻の種子を購入する方も多くいます。
大麻の種子の保存方法
大麻の保存方法にはさまざまなポイントがあります。
大麻種子の供給者は長期保管をするために種子を真空シールして冷凍することもあるそうです。
実店舗では室温または低温の環境で、小さなプラスチックバイアルに入れて販売されることもあります。
保存環境として注意すべきは「湿度」と「光」の2点ですが、雑に補完したとしても最大2年間持つこともできるそうです。
大麻の種子を発芽させる方法
大麻の栽培が合法化された地域であれば、大麻種子を購入して家で発芽させることもできます。
大麻の種子を発芽させるには水、熱、空気の3つが必要と言われており、一般的な方法としては以下のようなものがあります。
【用意するもの】
- ペーパータオル
- 大麻種子
- 蒸留水
【発芽手順】
- ペーパータオル4枚を蒸留水に浸す
- ペーパータオル2枚を皿の上に置き、大麻種子を間隔を離した状態で置く
- 残り2枚のペーパータオルで上から覆う
- 種子を覆うようなドームを作って暗くて保護された空間にする
- 20〜30℃程度の温度に保つ
こういった準備を行い1日1回ペーパータオルをチェックし、水分が失われているようなら水を追加します。
通常であれば3日〜10日ほどで発芽するそうです。
まとめ:大麻の種子について理解しよう!
大麻の種子(カンナビスシード)について解説していきました。
植物を栽培するために必要な種子ですが、大麻においてはより高い効果を得るため「フェミニンシード」と呼ばれるものが開発されています。
日本でも大麻の種子を購入したり、所持したりするのは合法なので、研究用・標本として利用してみるのもいいかもしれません。
【参考】
・WeedMap:Cannabis Seed
・Leafly:Cannabis seeds 101: How to grow marijuana from seed
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Kohei
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