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世界最大の大麻生産国の中国がCBD市場へ参入

中国で大麻は、違法薬物に該当し、処罰されます。しかし、ヘンプ(産業用大麻)の栽培は、官民一体で発展させています。

中国では、THC(テトラヒドロカンナビノール)0.3%未満のヘンプであれば合法的に栽培可能。中国の黒竜江省は、最も産業用大麻の生産が盛んな地域で、国内生産量の60%を占めるほど。

なお、中国で生産された産業用大麻は、全世界の流通量の半分ほどにもなります。近年中国は、産業用大麻市場の独占を足掛かりに、 CBD(カンナビジオール)市場の参入をひそかに模索しているようです。

そこで、今回は中国の大麻事情と中国のCBD市場への参入について調べてみました。

CBDについては以下の記事で詳しく解説しています。

CBDとは何か?大麻の主成分であるCBDの効果・効能を徹底解説

中国では、薬物犯罪に対する処罰が厳しい

薬物

中国では、THCが含まれている大麻は、1940年代以降、非合法化されています。使用や密輸・密売に関して罰則を設けています。

大麻の使用に関してはそこまで厳しい罰則はなく、大麻を使用して捕まった場合は2週間程度の拘留で済むことが多いです。また、大麻常習者であると判断された場合は更生施設で長期間のリハビリを行うという措置がとられます。

しかし、大麻の密売や密輸・使用場所の提供などには厳しい処罰が課されることになります。

2015年には国際的なスーパースターであるジャッキーチェンの息子であるジャッキーチャンが、大麻を使用する場所の提供をしたとして、逮捕されました。場所の提供は重罪にあたるため、一時は「死刑判決が下されるのでは?」といわれていました。

しかし、Jackie Chanの功績などにより減刑され、懲役6カ月、罰金38,000円で済んだようです。日本人も中国への薬物密輸で時々逮捕されており、死刑になっています。

このように売買や密輸など中国での薬物蔓延の危険性がある行為に関しては死刑を含む厳しい処罰が待っているのです。

中国での産業用大麻(ヘンプ)の発展

中国産業用大麻

中国では大麻は処罰されますが、産業用大麻であれば自由に栽培・生産・加工を行うことができます。

「中国ではもともと産業用大麻は合法だったのか?」

と思うかもしれませんが、そうではありません。産業用大麻も条例や法律によって厳しく規制されていました。しかし、2017年5月に薬物禁止条例の改正によって産業大麻の栽培・生産・加工の規制が緩和されたのです。

ここには、黒竜省科学院が大きくかかわっています。黒竜江省科学院とは中国の学術機構であり、研究センターです。その科学院が各省政府を3年がかりで説得して、条例を改正しました。

THC0.3%未満は、産業用大麻と位置づけし、届出によって誰でも栽培できるように条例を改正したため、中国の産業用大麻市場は急速に発展したのです。

金なる木『CBD市場』

CBDオイル中国が狙っているCBD市場ですが、これから急成長を遂げるであろうと期待されています。2017年の世界のCBD市場は20億米ドル(約2,000億円)に到達しました。そして、2025年までには22億米ドル(約2,200億円)まで到達するだろうと予測されています。

このCBD市場が急成長を遂げている主な要因は、CBDがヒトの病気の治療目的で使用されているためです。CBDは、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβを除去する働きやてんかんの発作を抑える効果など多くの病気に対する治療に役立つことがわかっています。

大麻が違法である日本でも、CBDを精製したてんかん治療薬である「エピディオレックス」の治験が開始されようとしており、世界中でCBDの効果が認められているのです。

そのような背景から、CBD市場は急激に成長を遂げているのです。CBD市場は、金なる木と言われており、この市場にいち早く参入することにより、他国よりも経済面で優位に立つことができます。

そこを中国が狙っているということです。

中国のCBD市場の参入準備は完了しつつある

握手中国のCBD市場の参入準備は着々と進行し、完了しつつあります。中国は、産業大麻市場の半分のシェアを占めていますし、条例も緩和され自由に産業用大麻を栽培することができます。

また、中国は世界の大麻特許の半分(総数は300以上)を取得しており、その大部分はCBDの抽出・加工・製造に関することです。さらにCBDを抽出するために大麻栽培・加工を行う特別なライセンスを保有しているのは、中国内にある4つの会社しか持っていません。

アメリカなど大麻合法国に輸出される大麻関連製品である気化器なども、ほとんどが中国で生産されています。法律面・物資面・生産面でも中国が実質支配状態であり、CBD市場に本格的に参入しようと思えばあっという間に市場を独占されてしまうでしょう。

経済大国のアメリカでさえ、CBDに関しては中国に従わなくてはいけない状態になってしまいます。中国は、CBD市場の独占を、今か今かと待ち待ちわびているのです。

まとめ

金なる木であるCBD市場を独占しようとする中国の思惑が分かっていただけたのではないでしょうか?

このままいけば、中国がCBD市場を独占してしまうのは間違いないでしょう。他の国もすぐに法律や社会制度を整え、CBD市場の参入を模索しないとCBDに関して中国に依存することになってしまいます。

特に日本は大麻後進国なので、大麻やCBDの考え方や価値観を見直してほしいものです。

 

参考サイト

merryjane

マリファナJP 国内最大の大麻総合メディア
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Kohei

マリファナJP代表のKです。 日本経済に新しいマーケットを誕生させると共に、日本人に大麻の素晴らしさを伝え、1人でも多くの日本人に大麻に対する正しい理解をしてもらえる様に現在活動しております。
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