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中国国旗と大麻

人類初の大麻栽培は12,000年前の中国だったことが明らかになる

 110種類の大麻を収集し、遺伝情報であるゲノムを分析することで、紀元前10,000年頃には中国先住民により大麻栽培がすでに開始されていたことが、最近の新しい研究によって明らかにされました。これまでも大麻は薬品や食品、布・繊維などとして様々な形で利用されてきており、少なくとも12,000年もの間、われわれ人類が大麻植物を栽培してきていることが明らかになった[1]のです。

この研究[2]は、サイエンス・アドバンシスという科学ジャーナルで最近発表されたばかりです。現在ある大麻品種の起源は、もともとは東アジアにあることが判明し、中国で自生した古代大麻に由来していることが研究によりわかりました。

国際的に活動する研究チームが、4年の月日をかけて、世界中から110種類の大麻を収集し、大麻ゲノムの配列を新しく82個も決定することができたのです。

こうして得た膨大な遺伝情報に基づいて、研究者たちは全ゲノムリシーケンス技術を使いながら、植物間での進化的関係を特定しました。
(全ゲノムリシーケンス:全ゲノムの塩基配列を決定し、すでにわかっているものと比較して遺伝子配列の差異や構造変異を分析する技術)

この分析によって判明したのは、以下の2つです。

  1. 大麻が東アジア新石器時代初期に初めて栽培されたこと。
  2. 各国で栽培されている麻や大麻に用いられる全品種の遺伝情報を調べると、古来の遺伝子プールから分岐して進化していることがわかり、それは現在中国で確認されている野生種と在来種にも共通した遺伝子プールであること。

(遺伝子プール:互いに繁殖可能な個体からなる集団が持つ遺伝子の総体のこと)

当初、科学者たちによって大麻は中央アジアが発祥だと推測されてきましたが、自然に育つ植物にもかかわらず大麻が世界的に禁止されてしまったことで、大麻の起源を決定的に特定することは困難となったのです。

スイスのローザンヌ大学で進化生物学者でもあり、またこの研究の共同著者でもあるルカ・フマガリ氏は、スミソニアン誌に以下のように語りました。

「道路脇に自生しているものを含め、中央アジアでは野生種を簡単に見つけることができます。観測および歴史的データにより、大麻が最初に栽培化されたのは中央アジアだろうと推測されてきたのです」

「東アジアに自生する大麻草カンナビスサティバは、多くの科学的な議論を呼んでいる作物なのです。カンナビスサティバの歴史は、最初に栽培化された植物の1つとして、経済的、社会的、文化的発展といろいろな人間社会の要素が組み合わさっており、長い間物議を醸し出してきました。

昔から麻は繊維、食品、油糧種子などの主要な供給源でしたが、20世紀にはその栽培開発は減少傾向をたどりつつ、その一方で未だ多くの国で違法である嗜好用大麻の使用が拡大していったのです」

と、この研究でも述べています。

今日に見られる大麻植物には2種類あり、1つは繊維生産として伝統的に栽培されてきた麻であり、もう1つが精神向上作用および薬効成分として一般的に栽培されている大麻です。このため、大麻系統には主にこの2種類しかないと考えてきましたが、驚くべきことに、研究者たちはもう一つの系統を発見し、それが最も古い系統だったのです。

研究著者がベイサルリジイニ(basal lineage)と呼ぶ、原型となる大麻系統があり、それは現代の麻や大麻よりも、今日のアジア諸国で育つ野生大麻の方によく似ているのです。研究によると、古代の人々は約12,000年前にこの野生大麻を栽培し始め、同じ頃に米、雑穀、大豆、桃、およびその他の一般的作物も栽培し始めたようです。

4,000年前までは、麻と大麻が同じ系統として扱われていたことがこれによって明らかになりますが、研究者たちは、原型となる大麻系統は現在はすでに絶滅していると信じています。

また人間が10,000年以上にわたって積極的に大麻栽培してきたという事実に加え、研究者たちを更に注目させるたくさんの遺伝的データが明らかになっています。研究が始まる前は大麻ゲノム28個の配列が決定されていただけでしたが、今回の研究によって現在は合計100個にまで及ぶようになりました。

この研究には携わっていないですが、コロラド大学の植物遺伝学者ノラン・カネ氏はスミソニアン誌にて次のように語っています。

「公的に利用可能である塩基配列がこの研究でもサンプルとして使われましたが、実際のデータ量としてはあまり多くはありません。今回の研究で追加されたゲノムは驚異的なリソースとなって我々の知識量を増やし、これからの研究に役立つ膨大なデータとなるでしょう。私も新しいデータをダウンロードし、再分析する予定です」

ブリティッシュコロンビア大学の生物学者ジョナサン・ページ氏も、同じスミソニアン誌に次のように述べています。

「大麻にはもっと研究すべき側面がたくさんありますが、どのようにして研究を拡大して行くかは私たちの責任でもあります。今回の論文は、法的制限により明らかにできずにいた大麻に関して、既存する大きな知識格差を埋めることになるでしょう。

つまり、この論文によって大麻科学の優位性を証明することができ、大麻研究の壁が壊され、更なる研究をより自由に進めていけることを意味します」

【参考】
[1]PHYSORG:Cannabis first domesticated 12,000 years ago: study
[2]ScienceAdvances:Large-scale whole-genome resequencing unravels the domestication history of Cannabis sativa

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Kohei

マリファナJP代表のKです。 日本経済に新しいマーケットを誕生させると共に、日本人に大麻の素晴らしさを伝え、1人でも多くの日本人に大麻に対する正しい理解をしてもらえる様に現在活動しております。
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