CBDは糖尿病に効果がある?糖尿病の症状を緩和する可能性を調査!
研究自体はまだ限られているものの、CBDを使用することで糖尿病の症状を緩和する可能性に期待が集まっています。
糖尿病の予防や治療、症状の緩和に関するCBDの研究が進められており、将来的な活用が考えられるでしょう。
そこで今回はCBDの糖尿病に対する効果について、進行中の研究やどのような効果が期待できるのかについて調査していきます。
糖尿病とは?
まず最初に「糖尿病」について概要を把握していきましょう。糖尿病がどのような疾患なのか、どんな原因によって発症するのか、治療法には何があるのかなどを詳しく解説していきます。
①糖尿病ってどんな疾患?
糖尿病は、体内の膵臓から分泌されるインスリンと呼ばれるホルモンの働きが不十分になることで、血中のブドウ糖が増えてしまう疾患です。
本来、インスリンが正常に分泌されることで、血中の糖(血糖)を一定の範囲に保つことができるのですが、糖尿病を発症すると血糖の濃度が高いままの状態が続いてしまい、さまざまな症状や合併症に繋がることもあります。
②糖尿病の種類
糖尿病には大きく分けて「1型糖尿病」と「2型糖尿病」の2つがあると言われています。
1型糖尿病は、膵臓からインスリンがほとんど出なくなることによって、血糖値が高くなってしまう形態です。
生活を送るために定期的に注射によってインスリンを補う必要があると言われています。
2型糖尿病は、インスリンの分泌低下だけでなく、インスリンが効きにくくなる状態が続くことで血糖値が高くなる形態です。
症状が現れにくいという特徴もあるため、気が付かないうちに病気が進行していることもあります。
③糖尿病の原因
糖尿病の原因には、さまざまな点が考えられます。
1型糖尿病の場合、膵臓でインスリンを生成するβ細胞が壊れてしまうことによって、インスリンの分泌が困難になってしまうことが原因として挙げられます。
2型糖尿病については、食べ過ぎ・運動不足・肥満といった生活習慣による原因や遺伝的な原因によってインスリンが出にくくなることが原因として考えられています。
④糖尿病の症状
糖尿病は症状に気が付かないうちに進行してしまっていることもありますが、血糖の濃度が高くなることで以下のような症状が起きることもあります。
- 喉が渇く、水をよく飲む
- 尿の回数が増える
- 体重が減る
- 疲れやすくなる
- 意識障害
また、血糖値が高い状態が何年も続くことによって、さまざまな合併症を引き起こす可能性もあります。
- 心臓病
- 失明
- 腎不全
- 足の切断
糖尿病は、疾患自体によって引き起こる症状だけでなく、さまざまな合併症についても注意しなければなりません。
⑤糖尿病の治療
糖尿病の治療については、1型糖尿病・2型糖尿病によって異なります。
1型糖尿病の場合、インスリンが分泌されなくなる状態になってしまうため、注射によってインスリンを補い続けて血糖値を安定させなければなりません。
2型糖尿病においてもインスリンの注射を行うケースはありますが、生活習慣などが原因となっていることも多いので、食事療法や運動療法が採用されることもあります。
CBDは糖尿病に効果はあるのか?
CBDの糖尿病に対する効果については、まだ研究が限られており確固たる証拠が見つかっているわけではありません。
しかし、いくつかの研究によってCBDが糖尿病の予防や症状の緩和に役立つ可能性が見出されています。
では、CBDが糖尿病のどのような部分で役に立つ可能性があるのか詳しくみていきましょう。
CBDについては以下の記事で詳しく解説しています。
①糖尿病の予防について
CBDを使用することで糖尿病を発症するリスクを低下できるかを調査するための臨床試験はまだ行われていません。
しかし、「journal AutoimmunityTrusted Source」が行った研究[1]によると、非肥満糖尿病のマウスに対して、CBDを用いた治療を行った場合に糖尿病を発症するリスクを大幅に低くしたことが分かっています。
②抗炎症作用
CBDの持つ抗炎症作用については、さまざまな研究によって明らかとされてきました。
高血糖状態によって引き起こされる炎症についても、研究[2]によってCBDに効果がある発見されているようです。
この研究では、CBDが糖尿病が血管壁に与える可能性のある損傷を相殺するのに役立つ可能性を示唆しています。
CBDの抗炎症作用については以下の記事で詳しく解説しています。
③鎮痛
「journal PainTrusted Source」が行った2017年の研究[3]では、CBDが変形性関節症に関連する炎症や神経痛の軽減に役立つことが判明しました。
そのほかにも「Journal of Experimental Medicine」に掲載された別の研究[1]では、CBDがげっ歯類の慢性炎症症および神経障害製疼痛の緩和に効果的あることが示されています。
ただし、CBDがHDLコレステロールレベルの改善や血糖値の管理に効果的かどうかという研究についてはまだ進行中で明確な証拠はまだ出ていません。
CBDの鎮痛作用については以下の記事で詳しく解説しています。
④血糖値
CBDによって血糖値をコントロールすることができれば、治療への活用についても大きな可能性が期待できます。
しかし、現時点で高レベルの血糖値を下げる手段としてCBDの有効性を示す重要な研究はありません。
糖尿病の症状緩和に使用できるCBDの種類は?
研究が進められる中で判明しているのは、痛みや炎症といった糖尿病に関連する症状を緩和するのにCBDが効く可能性があるという点です。
では、糖尿病の症状を緩和するために、どのような種類のCBDを使えばいいのかについて解説していきます。
①CBDリキッド
CBDリキッドなどをVAPEを通じて蒸気化し、吸引して肺から摂取する方法です。
肺から血流に直接吸収されるため、即効性が高いというメリットがあるものの、気道の炎症や損傷といったリスクもあると言われています。
②CBDオイル
CBDオイルは、CBDを摂取する上で最もポピュラーな方法と言えるでしょう。
オイルを舌の下に垂らして、血流に吸収していく摂取方法で、こちらについても素早くCBDを吸収していくことが可能です。
また、CBDオイルを食べ物や飲み物に混ぜて摂取するといった方法もあります。
③CBDキャンディー・チョコ
CBDキャンディーやCBDチョコといった食べ物にCBDが含有されている商品を使うのもおすすめです。
お菓子感覚で食べられるため、摂取しやすいのが特徴で、錠剤などを飲み込むのが苦手な人にも向いています。
ただし、胃などの消化管を通じてCBDを吸収していくため、効果が出るまでに時間がかかってしまいます。
④ピル・カプセル
ピルやカプセルにCBDオイルを入れたものを摂取するという方法です。
こちらについても胃などを通じてCBDを吸収していくため、効果が現れるまでに時間がかかると言われています。
⑤CBDクリーム
CBDクリームは肌に直接塗ることで使用します。
筋肉や関節の痛みを緩和する効果が期待できるため、局所的な使用に向いています。
まとめ:CBDの糖尿病への効果はまだ研究段階
CBDの糖尿病に対する効果について、研究事例などを調査していきました。
現時点では、症状の緩和に可能性を示す研究はあるものの、糖尿病の予防や血糖値の管理といった方向性では、まだ重要な証拠は示されていません。
しかし、今後研究が進められていく中で、CBDのさまざまな可能性が示されてくことに期待がかかります。
【参考】
・[1]Rockefeller University Press:Cannabinoids suppress inflammatory and neuropathic pain by targeting α3 glycine receptors(カンナビノイドはα3グリシン受容体を標的とすることにより炎症性および神経障害性疼痛を抑制する)
・[2]American Physiological society:Cannabidiol attenuates high glucose-induced endothelial cell inflammatory response and barrier disruption(カンナビジオールは高グルコース誘導内皮細胞炎症反応とバリア破壊を減弱する)
・[3]NCBI:Attenuation of early phase inflammation by cannabidiol prevents pain and nerve damage in rat osteoarthritis(CBDによる初期炎症の減弱はラット変形性関節症における疼痛と神経損傷を防止する)
・国立国際医療センター糖尿病情報センター:糖尿病とは
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