大麻濃縮物

大麻の1番効果的な吸い方って何?吸収率が最も良い摂取方法を紹介

大麻には、「ジョイント」「エディブル」「ボング」など様々な摂取方法がありますが、どれが一番効率的なのでしょうか?

最新の研究は「ダビング(ダブ)」に軍配を上げ、大麻抽出物を熱して蒸気を吸う方法が有効成分を最も多く取り込めると言います。

今回は、大麻の最も効率的な吸い方について解説していきます。

大麻については以下の記事で詳しくまとめてあります。

ダブ(ダビング)とは?

ダブとはTHCや他のカンナビノイドをブタンや二酸化炭素のような溶剤を用いて抽出し、粘りのあるオイルを生成することで作られた大麻の濃縮物のことです。

研究によると、ダブやBHOは、約10~15%のTHC濃度を持つ従来の大麻と比較して、80%のTHC濃度を持つことができます。

実際には、最低でもダブはジョイントの4倍もの強さがあります。さらに、ダブをする人は、時間が経つにつれて徐々にハイになっていくのではなく、一度に強烈な高揚感を味わうことができます。

ダブ(ダビング)の優位性

2019年の「国際法科学(Forensic Science International)」誌の調査[1]によると、ダビングは大麻の主要有効成分であるTHCをジョイントやパイプよりずっと効率よく取り込めるとされています。

「ダブ」(抽出液)ならTHCの75%以上が肺に届きますが、煙で吸った場合には約75%が体に入る前に破壊されてしまうとのことです。

研究では喫煙とダビングの模擬装置が設けられ、煙と蒸気が分析されました。

煙や蒸気中のカンナビノイドを元の物質と比較すればどれだけのTHCやCBDが人体に届いたか推定できます。この割合を「体内吸収率」と呼んでいます。

「吸入」「喫煙」「ジョイント」に関する従来の研究

今回の研究では喫煙とダビングで大きな差が生じましたが、従来の研究ではそれほど明確な結果が出ていたわけではありません。

ジェフリー・レイバー博士が行なった2015年の研究[2]では煙による吸入でも27.5~46.3%と十分な吸収率が得られていました。

大麻喫煙者にとっては朗報ですが、ダビングで報告された75.5%と比べるとかなりの低さです。

また、ダビングは同じく蒸気を吸入する「ベーピング」(vaping)とも異なります。ダビングの場合は、熱した水晶やセラミック、チタン片によって蒸発する抽出物を吸入します。

一方ベーピングではパックス(Pax)やボルケーノ(Volcano)などのベポライザーを使って大麻の花を加熱するか、電子タバコのような器具で蒸気を吸います。

ヴェポライザーを調べたところ、吸収率は機種によって大きく異なることが分りました。ヴェポライザーでの平均吸収率は50%台半ばから後半くらいですが、ある研究[3]では機種によって51.4%から82.7%までの差が得られています。

調べた中で吸収率がダビングに匹敵するヴェポライザーは1種類だけでした。

温度が高い場合、余分な燃焼が生じて大麻の有効成分を壊す?

ダビングは一見他の摂取方法より優れているようですが、レイバー博士によると、ダビングがいつも高い吸収率を出すわけではありません。

博士のチームが「ジョイント」「ダビング」「パイプ」を調査したところ、ダビングでの吸収率は40%程度と低い値に留まり、ジョイントと同程度にしかならなかったのです。

それでも博士は「ダブを使った方が吸収効率は高くなる」と述べています。

なぜ研究によってこれほど大きな違いが見られるのか?

レイバー博士は「温度に基づく違い」だと言います。温度が高ければ余分な燃焼が生じ、大麻の有効成分を壊すか他の物質に変化させてしまうためです。

レイバー博士は肺に届く煙や蒸気だけではなく、灰や副流煙、吐出煙についても分析を行ないました。

それでも元の物質が含むカンナビノイドの約50%しか復元できなかったのです。残る50%は壊されたか、他の物質に変化したことになります。

最新の研究[1]では燃焼が起こりにくい低い温度のダビングを用いたのかもしれません。

ただ燃焼のせいで煙での吸収率が低いとしても、カンナビノイドが「煙と消える」とは言い切れません

THCA抽出物をダビングにて摂取した場合、THCの吸収効率が上がる

吸収率に影響するもう一つの要素は使用する抽出物です。レイバー博士は自身の研究から「抽出物に違いが見られた」と述べています。

博士の研究ではTHCを多く含む抽出物を使いましたが、最新の研究は天然植物に見られるTHCの酸化物「THCA」を用いており、その違いは重要です。

なぜなら、THCA抽出物をダビングにて摂取した場合、THCの吸収効率が上がる可能性があるからです。

生体科学の話になりますが、THCAを加熱するとTHCに変化するため吸収率が上がるのです。一方THCを加熱するとCBNに変化してしまい、吸収率は下がります。古い大麻の効きが悪いのはこのためです。

THCAは大部分がTHCに変化し、一部だけがCBNに変わることになります。THCAを多く含む抽出物は最近入手が容易になっていますが、ダビングで一般的に使われる程ではありません。

全体像を知るためにはさらなる研究が求められるでしょう。

(グラフ)吸引方法とTHC吸収率

【参考】‘A preliminary investigation of lung availability of cannabinoids by smoking marijuana or dabbing BHO and decarboxylation rate of THC- and CBD-acids’, Forensic Science International, Feb. 2019; ‘The Conversion and Transfer of Cannabinoids from Cannabis to Smoke Stream in Cigarettes’, Natural Products Chemistry & Research, Jan. 2015; ‘Medicinal Cannabis: In Vitro Validation of Vaporizers for the Smoke-Free Inhalation of Cannabis’ PLoS One. 2016

 

 

 

 

まとめ

ダブとベイプは摂取効率においてジョイントに勝るかもしれません。

注:摂取効率はデバイス、方法、化学物質によって異なる場合があります。

【参考】
[1]Science Direct:A preliminary investigation of lung availability of cannabinoids by smoking marijuana or dabbing BHO and decarboxylation rate of THC- and CBD-acids
[2]Natural Products Chemistry & Research:The Conversion and Transfer of Cannabinoids from Cannabis to Smoke Stream in Cigarettes
[3]NCBC:Medicinal Cannabis: In Vitro Validation of Vaporizers for the Smoke-Free Inhalation of Cannabis
PubMed:A preliminary investigation of lung availability of cannabinoids by smoking marijuana or dabbing BHO and decarboxylation rate of THC- and CBD-acids’, Forensic Science International

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Kohei

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