大麻に含まれるカンナビノイドの効能を高めるサプリメント12選
カンナビノイドが様々な病気や治療に効果があるのは、ヒトの体内に備わっているエンドカンナビノイドシステムを刺激し、恒常性を保つ効果があるためです。
麻の実は、ミネラルと良質なたんぱく質が豊富で、ヘンプの実を絞るとオメガ3系の食用油が取れます。
また、麻に含まれるカンナビノイドは、痛みと炎症の調節に関与する体内の一部であるエンドカンナビノイドシステム(ECS)に有益です。
今回紹介するサプリメントは、これらカンナビノイドの効果をさらに高めることができるものです。
カンナビノイドについては以下の記事で詳しく解説しています。
⇒カンナビノイドとは?大麻由来の成分「カンナビノイド」の種類や効果を解説!
ピラセタム(piracetam)
ピラセタムは、脳機能調整薬で、認知機能を強化し脳の老化を防ぐといわれており、2013年の研究では、ピラセタムがマウスの認知能力の改善に最も効果的であることがわかりました。
しかし、ピラセタムは現在国内では原則禁止となっており医師の処方箋や指示書がなければ、輸入を認められません。
ウリジン(Uridine)
ウリジンは、脳内のリン脂質であるホスファチジルコリンの合成を促進する成分です。
ホスファチジルコリンをなどのリン脂質は、脳内の細胞膜を柔軟に保ち、シグナル伝達に重要な役割を担っています。
実は、ウリジンは人の母乳に含まれている成分でもあります。
また、ウリジンはドーパミンの放出を促進し、カンナビノイドの効果を高める効果もあるのでアスリートにも人気です。
ビンポセチン
ビンポセチンは、微小循環を改善し、脳細胞への酸素供給を改善します。
また、ピラセタムと同じ2013年の研究で、ビンポセチンは、大麻または大麻に向知性薬を加えて摂取したマウスの認知能力を改善することがわかっています。
ビンポセチンもピラセタムと同様に、現在国内では原則禁止となっており医師の処方箋や指示書がなければ、輸入を認められません。
フペルジンA
フペルジンAを含む植物は、アルツハイマー病の治療に効果があることが示されています。
さらに、フペルジンAは、NMDA受容体拮抗薬であり、カンナビノイドの鎮痛作用を増強する可能性があります。
そのため、アルツハイマー病をはじめとした疾患を持っている人に人気です。
以下の商品が、フペルジンAを含む製品の中でも人気の商品です。
メマンチン
メマンチンは、NMDA受容体に結合し、その働きを抑制することで、脳の神経細胞の過剰な興奮による細胞死を防ぐ働きがあります。
また、メマンチン、アマンタジン、および特定のα7ニコチン受容体拮抗薬は、依存症と認知機能障害に対する新しい治療となる可能性があります。
メマンチンは以下の効果を増幅させることが知られています。
- 天然カンナビノイド
- 合成カンナビノイド
- カフェイン
- アンフェタミンなどの向精神薬
トリビュラス・ハマビシ(Tribulus terrestris)
トリビュラスは、日本でハマビシと呼ばれ、アジアから東ヨーロッパに分布し、乾燥した砂地や海岸付近などに生育する一年生または二年生草本植物です。トリビュラスは、男性ホルモンのテストステロン分泌量を増やし、筋肉の形成や維持を助けます。
そのため、性的機能を高めるサプリメントとしてフィットネスやボディビル業界、健康関連の分野で人気が高まっています。
また、このトリビュラスは、カンナビノイドの効能を増進する効果もあります。以下の商品は、アスリートに人気のトリビュラス製品です。
イチョウ(Ginkgo biloba)
イチョウ葉エキスは、特に脳血管循環の改善効果を有するという報告 があることか ら世界中で注目されています。日本においても「頭が良くなる」「痴呆防止に効果あり」などのイメージで、健康食品等に添加されています。
また、イチョウは、強力な血管弛緩作用があり、カンナビノイドの効果を高める可能性があります。そのため、お年寄りを中心にイチョウのサプリメントを摂取することが多く、海外では以下の製品が人気です。
フォルスコリン(forskolin)
フォルスコリンは、インド、ネパール等に自生するシソ科の多年草「コレウス・フォルスコリ」の根および葉に含まれるジテルペンの薬理活性物質で、古くから食用やインド伝統医薬として利用されています。
アデニルシクラーゼ活性化作用があり、セカンドメッセンジャーのcAMPを上昇させて細胞内代謝を活性化させることにより、強心作用、眼圧低下作用、気管支拡張作用、抗血栓作用、脂肪分解作用等を持つことが報告されています。
最近は、海外でも疾患の改善のために以下の商品のようなフォルスコリン配合の製品が人気です。
フィッシュオイル
フィッシュオイルとは、魚から取れるオメガ3脂肪酸(DHA・EPA)のことを指します。オメガ3脂肪酸は体内で作ることができないため、食べて摂取するしかありません。
フィッシュオイルは、エンドカンナビノイドシステムを強化し、血管を拡張し、より多くの血液とより多くの薬効を脳に送り込む働きがあるといわれています。
最近は、日本でもモデルの人を中心にフィッシュオイルの摂取が美容のために効果的と話題になり、以下の商品が人気です。
ケルセチン
ケルセチンは、野菜やフルーツに広く含まれるフラボノイドの一種です。
ケルセチンは果物と野菜の両方に含まれており、リンゴとタマネギに最も多く含まれています。
またケルセチンは、がん細胞増殖阻害作用、抗炎症作用など様々な生理機能を持つことがわかってきました。最近は、以下の商品がケルセチン配合の商品として人気です。
ブロメライン
ブロメラインとはパイナップルなどに多く含まれる酵素の一種で、主にタンパク質の分解に関わっています。
プロメラインにはお腹の健康をサポートする働きがあり、他にも、花粉の季節に体調を整える効果があり、サプリメントとして幅広く利用されています。
食間に服用すると、免疫系に有益となり、がんから体を保護する可能性があります。
そのため、最近は免疫力の強化のためにプラメライン配合の以下の商品を摂取する人も多いです。
アグマチン
アグマチンとはアルギニンの代謝産物であり、脱炭酸という有機反応によってアルギニンからアグマチンへと変化します。
脱炭酸とは、大麻やヘンプからカンナビノイドを活性化するのと同じプロセスのことを指します。
アグマチンは神経伝達物質および神経調節物質と考えられおり、初期の研究では、アグマチンが神経障害性疼痛の治療に役立つ可能性があることが分かっています。
また、毒素や脳卒中から脳を保護する可能性もあることが示唆されています。
さらに、アグマチンには、NMDAおよびニコチン性アセチルコリン受容体、カルシウムチャネル、特定のセロトニン受容体の阻害など、いくつかのメカニズムがあります。
そのため、最近は脳卒中の予防のためにアグマチン配合の以下の製品を日常的に飲む人も海外では多くなっています。
まとめ
カンナビノイドのメリットを完全に理解するには、さらなる研究が必要です。
しかし今後、大麻がどの化合物と相乗効果を発揮するかの研究が進めば、効果を改善したり、低用量で同じ効果を可能にするかもしれません。
【参考】
- Low acetylcholine during slow-wave sleep is critical for declarative memory consolidation. (2004)
- The diverse CB1 and CB2 receptor pharmacology of three plant cannabinoids: Δ9-tetrahydrocannabinol, cannabidiol and Δ9-tetrahydrocannabivarin (2008)
- Regulation of central 5-HT2A receptors: a review of in vivo studies. (1996)
- Cannabinoid receptor agonists upregulate and enhance serotonin 2A (5-HT2A) receptor activity viw ERK1/2 signaling (2013)
- Cannabinoid-induced upregulation of serotonin 2A receptors in the hypothalamic paraventricular nucleus and anxiety-like behaviors in rats. (2013)
- Preliminary evidence of cannabinoid effects on brain-derived neurotrophic factor (BDNF) levels in humans (2008)
- The effects of cannabinoids on serum cortisol and prolactin in humans. (2009)
- The cannabinoid CB(1) receptor antagonist CE prolongs spatial memory duration in a rat delayed radial arm maze memory task. (2008)
- Discovery of indole alkaloids with cannabinoid CB1 receptor antagonistic activity. (2011)
- Pregnenolone can protect the brain from cannabis intoxication. (2014)
- Eugenol suppresses cyclooxygenase-2 expression in lipopolysaccharide-stimulated mouse macrophage RAW264.7 cells. (2003)
- Evaluation of natural products on inhibition of inducible cyclooxygenase (COX-2) and nitric oxide synthase (iNOS) in cultured mouse macrophage cells. (2002)
- Cyclooxygenase inhibitory natural products: current status. (2006)
- A new class of COX-2 inhibitor, rutaecarpine from Evodia rutaecarpa. (1999)
- Suppressive effect of natural sesquiterpenoids on inducible cyclooxygenase (COX-2) and nitric oxide synthase (iNOS) activity in mouse macrophage cells. (2002)
- Anti-inflammatory effects of schisandrin isolated from the fruit of Schisandra chinensis Baill. (2008)
- Regulation of Cox-2 by Cyclic AMP Response Element Binding Protein in Prostate Cancer: Potential Role for Nexrutine (2007)
- Bromelain inhibits COX-2 expression by blocking the activation of MAPK regulated NF-kappa B against skin tumor-initiation triggering mitochondrial death pathway. (2009)
- Effects of resveratrol alone or in combination with piperine on cerebral blood flow parameters and cognitive performance in human subjects: a randomised, double-blind, placebo-controlled, cross-over investigation. (2014)
- Taming THC: potential cannabis synergy and phytocannabinoid-terpenoid entourage effects (2011)
- Anti-inflammatory effects of Mangifera indica L. extract in a model of colitis (2010)
マリファナJP 国内最大の大麻総合メディア
大麻に関する正しい知識、正しい情報を発信し、医療用大麻、産業用大麻、嗜好用大麻等 多岐にわたり世界中の人々から必要とされている大麻を伝える、日本人のためのメディアです。マリファナJPでは大麻の関連の情報の発信をしていますが、大麻取締法を犯す事を「扇動、教唆、示唆、ほう助」する内容ではございません。日本では大麻の所持、栽培は違法ですので絶対に使用しないでください。
Kohei
最新記事 by Kohei (全て見る)
- 大麻はゲートウェイドラッグなのか?ゲートウェイドラッグ理論に対する主張を調査! - 2023-04-19
- 【大麻とお酒の関係性】大麻とアルコールを一緒に摂取すると何が起こるのか? - 2023-04-14
- CBD入門ガイド:効果を最大限に活用するための基本情報と始め方 - 2023-04-13